介入操作探る展開!84.50円or84.00円?
米政策金利は予想通りに据え置かれたが、その後のFOMC声明では長期間に渡る異例の低金利は正当化される可能性が高く、必要なら追加緩和措置を実施する用意があるなどと概ね悲観的な見方が先行する中、具体的な緩和策については明記されてはいないが、米金利が今後も長期的に低い水準に維持されることが再確認された事を受けて、ドル売りに拍車がかかり、ドル円は日米金利差縮小の思惑が働き、介入以来、瞬間的にドル円は85円割れと再び政府・日銀の介入操作に注目せざるを得ない状況に至っている。
焦点としては、どの時点で政府・日銀が再介入を実施するかであるが、ドル全面安の背景があるだけに、介入自体の効果が限定的になる可能性が高く、もう一段の下げ局面を見てから再介入する可能性が高いと判断するが、84.50円や84.00円などの節目では警戒を要するため、介入確認相場で売買を模索することが賢明であろう。反面、短期筋の売りも介入警戒感から試行錯誤の段階にあることは否めず、本日は株価動向を睨みながら、売りニーズを強めているものの、下値限定的との見方が大勢を占めており、戻り売りに重点が置かれている。
一方、NYダウは住宅着工件数も大幅な増加、そして、先行指標である許可件数も改善の兆しを見せており、底堅い状況であったが、FOMCの声明文が事前予測に沿った恰好であり、追加緩和策期待と共に米経済の脆弱性が相交じり、小幅な上昇にとどまっている。また、米債利回りが軒並み低下しており、依然として、リスク回避志向は健在であり、市場は上昇局面では利益確定売りを優先させている。