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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

株価主導の円高局面に突入!

米8月消費者信頼感指数や、住宅関連指標が小幅に改善されたものの、項目別では労働市場の悪化を促す内容となっており、米景気2番底懸念は依然として根強いものがある。また、8月10日に開催されたFOMC議事録が公表されたが、経済情勢に関しては慎重な見方が大半を占める中、FOMCは追加刺激策の実施に向け、目立って弱まった場合には検討することを示唆するに留まり、改めて米経済の後退観測が認識されているが、先週、バーナンキFRB議長が先行きに対する不確実性の高さを強調したことを裏付けている。
一方、円高の進行と共に日経平均株価の上昇を阻んでいるが、市場のコンセンサスはリスク回避による円買いと言うよりは、株安・円高の傾向が強まっており、米株式市場の動向を注視した為替相場を形成しつつある。
他方、政府・日銀の円高対策が急がれてはいるが、追加金融緩和策が一過性のものであったように、株安懸念が払拭できない間は、たとえ、単独介入操作を実施したとしても、ドル円相場を押し上げる外部環境ではなく、むしろ、戻り局面では投機筋の絶好の売り機会を提供する可能性が高いだろう。
いずれにしても、米欧からの協調を取りつけない以上、日銀当局は単独介入のタイミングの難しさに直面しているが、スイスフランが市場介入を過去一年間、段階的にスイス売りを実施しているにもかかわらず、史上最高値を更新しているように、本邦の介入操作が実施されたとしても、現状では時間稼ぎの段階と言うのが順当であろう。

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●過去の月別収支結果●(2008年11月~2010年08月)

2010年08月 +¥51,800
2010年07月 +¥125,500
2010年06月 +¥347,000
2010年05月 +¥379,300
2010年04月 +¥140,200
2010年03月 −¥12,200
2010年02月 +¥130,100
2010年01月 +¥166,500
2009年12月 −¥192,000
2009年11月 +¥514,300
2009年10月 −¥63,500
2009年09月 +¥18,600
2009年08月 +¥498,300
2009年07月 +¥280,700
2009年06月 +¥520,300
2009年05月 +¥185,915
2009年04月 +¥214,550
2009年03月 +¥539,500
2009年02月 +¥664,000
2009年01月 +¥352,300
2008年12月 +¥412,000
2008年11月 +¥658,450
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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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