やり過ぎのハロウィン、行き過ぎのリバレッジ
為替のリバレッジの活用も限度があるが、100倍、200倍となると悪徳業者の商標ともなり兼ねない。度が過ぎた投資も自己責任とは言え、業者の不祥事が前提ならば、少ない証拠金で売買と願う投資家も増える。どっちもどっちと言うしかない。
●依然として金利差拡大が期待される状況だけに、米ドルの下値も堅調と見るべきであろう。115円台に乗せた意義は大きく、金利の先高感が浸透しているマーケットでもあり、米ドル高の流れは続くと判断するのが順当であるが、インフレ懸念を理由にするにも限界が見え隠れするのも事実である。
▲日本の量的緩和解除も長期金利の上昇に繋がるが、短期レートには全く反映されない情勢が来春まで続くとみており、またECBの金利引上げ論も浮上こそはしているが、未だに現実味に乏しい状況だけに、米ドルの優位性が保たれる公算が高い相場と言える。
反面、米景況感の不透明さが押し寄せていることも確かであり、米経済指標も芳しいとはいえず、米企業の決算を見る限りでも景況感が感じられるほど力強いものでもない。原油価格の落着きが、いかに為替相場に反映するか見極めも必要な時期である。
▲いずれにしても、米インフレ懸念を前面に打ち出している米要人のコンセンサスがあり、連続的な米金利の先高観が常に存在しているだけに下値の限界を感じる。
▲双子の赤字と言う大命題がある限りは、現状の米ドル高に甘んじているブッシュ政権ではないであろうが、オイルマネーの流出資金の獲得には、とりあえずは米ドル離れを阻止する手段の一貫としては景気浮揚と継続的な利上げ姿勢が必要でもあり、年末までに残された2回のFOMC切り上げは引くに引けない情勢なのかもしれない。他にも米ドルを下支えする要因を上げるとすれば、好調な対米証券純投資額は913億ドルの買い越しを計上、米国本土への利潤送金に課かる税金面での優遇措置、米生産者物価指数は前月比1.9%の大幅上昇、米消費者物価指数は前月比1.2%の上昇とインフレ懸念ではなく、インフレ圧力が高まりを見せており、4.5%から5%までの利上げも視野に入っている見解も見られるように、米ドル上昇のお膳立ては整っていると言える。
しかしながら、行過ぎた金利上昇には反動が待ち構えている怖さも存在する。。
*********今週のペットでも判る簡単チャートSummary********
米ドルのステップアップの体勢が整いつつあるが、高値警戒も常に意識しながらの展開だ
けに、利益確定とストップロス及びオプショントリガ−が交錯するだけに乱高下が避けら
れない相場感況である。中期的な視野に立ち、少な目のポジションキープでの臨むことが
肝要である。
▲ドル円
ドル円115.95の売り推奨、下値も堅調であるが、相対的な円安局面にピーク感がある。
ユーロ円も138円台となると上値の重さも感じられるレベル。ドル円とユーロ円の売りを
推奨する。
▲ユーロドル(平均乖離幅28円)±5円を考慮しても、先週末は23円割れを実現、22
円台に突入した段階ではユーロドルのロングに妙味が増している。1.1955のユーロド
ル買いを推奨する。前々回24.25円→前回23.70円→今回22.60円と中期的なユーロ
ドルロングには安心感がある。
▲豪ドル・NZドル(平均乖離幅 豪ドル26円・NZドル32円)
オセアニア通貨の買いゾーンが継続中。豪ドルはドル円との乖離29.15円 0.7486の買
い推奨。NZドルは一時ほどの勢いがないが、乖離幅34.85円と依然として買い推奨レベ
ルである。0.70割れでは買い方向へ。
▲ポンド(平均乖離17円)
ポンドの買いシグナルが弱まってきている、利益確定も考慮することも必要だが、まだ1.75
台では買い余地が充分にある。
▲カナダドル(平均乖離幅 18円)
カナダドルは完全に様子見レベル18.35円の乖離では動きが取れない。
▲豪ドル円/NZドル円裁定取引(平均乖離基準値6.50)
乖離幅が急に縮小、様子見レベルに達しているが、一時は9円台まで拡大した乖離も7.90
円→6.85→6.30まで縮小となり、そして現状の5.70円では様子見が適当であるが、少な
めの金額で反対取引豪ドル買いとNZD円売りのポジションにも妙味が生じそうだ。5円割
れにであれば反対取引のチャンスと見る。
▲ドル円+ユーロ円『単純加算方式採用』上限252下限242円
上限レベルを大幅に超えてきている。ドル円115.95+ユーロ円138.55=254.50円と近
来ない円安レベルに到達している。先週が252円レベルであっただけに、抵抗感はあるが、
少なめの売り上がりを配慮すれば、リスク限定の円買い局面と思われる。
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