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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

ドル買い戻し未だ限定的?ドル円90円台の重石!

●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2009年10月04日(日)

先週はG7において、ドル全面安が問題視され、ドルショート解消の動きから、今までのドル売りに一服感があるが、本チャート上においてもドルの過小評価が際立っており、ドルの反転時期に差し掛かっている。しかしながら、為替問題が表面化している段階であり、急激なドルの反騰期待は望み薄と判断し、あくまでも段階的な上昇局面と見るのが妥当であろう。
●主要3大通貨(ドル、ユーロ、円)においては、ドル円は88円台の底堅さが確認された状況であり、円買いは自重局面にある。同レベルから85円前後までの押し目買い志向に妙味があり、90円台まで戻り期待を十分に含んでいる。
ユーロドルは1.47台では高値警戒感があるが、1.46台からもナンピン売りに妙味が生じている。
●オセアニア通貨裁定取引は、14~15円の攻防から、乖離幅が縮小傾向にあり、13円前後からは豪ドル円買い/NZ円売りシグナルが点灯している。
●欧州3大通貨は、ポンド安容認、スイス売り介入、ユーロ過大評価が浮上している中、値動きの激しい状況が続いているが、本チャート上ではポンド安が顕著であり、ユーロポンド売りと、ポンドスイス買いに妙味が生じている。

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▲ドル円 ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅0.000 現状乖離幅−0.0786→−0.0783
A)1÷1.4574=0.6862(B)100÷130.80=0.7645(A−B=−0.0783)
先週の強めの買いシグナル89.65から、中間では88円台に突入、かなり強めの買いシグナルが点灯していたが、終値は先週と変わらず、今週も強めの買いシグナル89.75円が点灯している。週足チャートにおいても引き続き強めの買いシグナルゾーンにあり、押し目買いに妙味が生じている。
(売りターゲット93.00〜94.00)

▲ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅33円 現状乖離幅 42.00→41.05円
先々週の1,47台から、かなり強めの売りシグナルが点灯している。先週の強い売りシグナル1.4685から下げ足を速めているが、今週は引き続き強めの売りシグナル1.4574が点灯している。週足チャートにおいても、強い売りシグナルが点灯しており、ナンピン売りに妙味が生じている。
(買いターゲット1.3700〜1.3900)

▲豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅27円 現状乖離幅 12.00→12.10円
0.87台からは警戒レベルの売りシグナルが点灯しているが、先週の強い売りシグナル0.8661と変わらず、今週もかなり強い売りシグナル0.8652が点灯している。
(買いターゲット0.7700〜0.7900)

▲NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅42円 現状乖離幅 25.35→25.35円
乖離幅は全く変化がなく、先週の強い売りシグナル0.7172に引き続き、今週も強い売りシグナル0.7175が点灯している。(買いターゲット0.6300〜0.6500)

▲カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅15円 現状乖離幅 7.65→6.80円
先々週の強い買いシグナル1.0690から上昇しているが、先週の強い買いシグナル1.0933から弱冠下げてはいるが、依然として、強い買いシグナル1.0820が点灯している。
(売りターゲット1.1100〜1.1300)

▲ポンド(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅50円 現状乖離幅 53.25→53.35円
警戒レベル1.67台の売りシグナルから急速に下げているが、先週の強
い売りシグナル1.5940から変化は見られず、今週も強い売りシグナル1.5944が点灯している。週足チャートでも高いレベルで売りシグナルが発生しており、ナンピン売りに妙味が生じている。
(買いターゲット1.5300〜1.5500)

▲ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅12円 現状乖離幅 2.45→3.30円
先週の強い買いシグナル1.0281からは上昇に転じているが、引き続き今週も強い買いシグナル1.0378が点灯している。(売りターゲット1.1000〜1.1200)

▲オセアニア通貨裁定取引 
平均乖離幅15円 現状乖離幅 14.25→13.25円
乖離幅14〜15円台での攻防が続いているが、今週は通常の豪ドル円買い/NZ
円売りが点灯している。週足チャートは様子見レベルに達しており、ナンピン売買に妙味が生じている。過去の週間ごとの経緯は以下の通り。
4.95→7.95→8.25→9.20→10.45→9.75→11.35→12.15→13.75→15.40→14.55→15.85→16.25→15.40→15.35→16.10→14.00→14.85→15.35→16.50→16.00→14.65→14.35→14.65→15.25→14.25→14.45→13.35→14.25→13.25円

▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円 
(目安*220円以下は円高⇔235円以上は円安)
2006年度平均260円、2007年度平均279円、2008度四半期毎の平均は
263.04→266.95→269.80→221円。2009年度1月平均は211.80円、2月平均は
211円、3月平均224.50円、4月平均は230.60円、5月平均は229.10円、6月
平均は231.60円、7月平均は226.90円と円高水準、8月平均は230.50円、9月
第1週は226円、第2週は228.80円、第3週は221.30円、今週はユーロ円130.80+ドル円89.75=220.55円と円高圏内で推移している。

★欧州3大通貨
▲ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離18円 現状乖離幅 11.25→12.30円
0.90台からは強い売りシグナルが点灯しており、先週の強い売りシグナル0.9213に続き、今週も強めの売りシグナル0.9140が点灯している。
(買いターゲット0.8500~0.8600)

▲ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離44円 現状乖離幅 44.45→44.10円
対ドル相場では個々に値動きが激しいが、1.51台前後で安定的に推移しており、り、先週の様子見1.5097に続き、今週も様子見1.5087が点灯している。
(様子見)

▲ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離62円  現状乖離幅 55.70→56.40円
両通貨ともポンド安とスイス高が先行しており、値動きの激しい状況が続いている。先週の強めの買いシグナル1.6388から上昇しているが、今週も引き続き強めの買いシグナル1.6505が点灯している。
(売りターゲット1.7200~1.7400)

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★本ペットチャートは常に3〜5段階の少な目の分散投資戦略をお勧めします。最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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