ドルショートの限界近し?
昨日は四半期末を迎え、NY株式市場は売り買いが交錯、序盤は米経済指標悪化により、NYダウは一時、130ドル超の下落を見たが、その後、コーンFRB副議長がインフレの抑制や貸し渋りなどを理由に低金利は長期間にわたり正当化される見込みと言及したことから、終盤にかけて下げ幅を縮小している。
しかしながら、米欧共に、出口戦略を模索している段階なだけに、低金利依存の景気回復に対して温度差が生じているのが現状であろうが、昨日のADP雇用者数の悪化により、明日の雇用統計にも悲観的な見方が浮上している。昨日、オバマ大統領が雇用創出に向けた50億ドル規模の計画を発表する予定であるが、一部では雇用統計の悪化を見越した対策とも報じられている。いずれにしても、雇用問題に関しては、即効性が期待できないだけに、総じて、ドルロングが敬遠される傾向は否めないであろう。
シカゴ購買部協会景気指数(PMI)(9月)が予想52.0を大幅に下回り、景気判断の50を下回る46.1(前回50.0)となり、予想外の結果に、ドル売り優勢の局面も見られたが、市場の注目は雇用情勢に移っており、ドルの下落幅は限定的になっているが、原油価格が再び70ドル台まで急反発しており、ドル売り優勢の状況である。
今朝発表された日銀短観は9月大企業製造業業況判断が前回の−48から−33へと改善されているが、概ね事前予想通りの結果であり、株式及び為替市場の反応は限定的である。いずれにしても、今晩から明日にかけて、重要指標が目白押しであり、また、週末のG’7財務相会議では為替問題が論議される見通しであり、ボックス圏相場の中で乱高下が予想されるだけに、現段階では積極的にポジションを構築する局面ではなく、できれば、ドルの買い戻しを待ってからのドルショートに転じることが賢明であろう。
戦略的には変化がないが、ドル円は89円台前半から押し目買いと90円台半ば以上の売りを勧める。そして、ユーロドルは直近のレンジ幅を重視して、1.4550前後から押し目買いと1.47台の売りで臨むことを勧める。
●クロス円は主要3大通貨(ドル、ユーロ、円)全般に方向感がないが、どの通貨も強調できる材料が乏しく、レンジ相場を脱せない状況であるが、基本的には大きな動き(100bpts以上)が生じてからの逆張りに特化することが賢明であろう。ユーロ円は130円台半ばから押し目買いと133円前後の売りを勧める。
そして、豪ドルは有資源と高金利の恩恵を受けて、底堅い動きが予想されるため、ショートは自重気味にし、78円台半ばから押し目買いと80円台からナンピン売り志向で臨むことを勧める。
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★9月の収支結果(1~30日)★プラス+¥18,600★
通貨別 ±プラスマイナス
ドル円 +¥42,500
ユーロ円 +¥30,000
ユーロドル −¥16,400(−$125)
豪ドル円 −¥37,500
●過去の月別 収支結果●
2008年11月 +¥658,450
2008年12月 +¥412,000
2009年01月 +¥352,300
2009年02月 +¥664,000
2009年03月 +¥539,500
2009年04月 +¥214,550
2009年05月 +¥185,915
2009年06月 +¥520,300
2009年08月 +¥498,300
2009年09月 +¥18,600
辛うじて黒字!
円高に振り回されて、難しい相場でした。・・・・