ドルキャリートレード進行中&円キャリートレード追従?
NYダウが3日続伸、11カ月ぶりに高値を更新しており、米経済回復期待が増大している。昨日は景気サイクルの面において重要視される米鉱工業生産指数が改善し、更に、だぶついたリスクマネーが商品市場に流入しており、金価格の上昇や原油価格の上昇をもたらし、ドルの過剰流動性がドル離れの大きな要因と化している。一方、ドルの余剰資金は債券相場にも移行しており、米長期金利の安定化に繋がっているが、同時に、FOMCの利上げ観測も大幅に後退しており、景気回復期待が高まる中、短期マネーを中心とした、ドルキャリートレードによるドル売りが浮き彫りになりつつある。他方、ドル円90円前後の円高局面では、円キャリートレード志向も健在であり、市場は消去法によるユーロドル買いに走る傾向が否めないが、ユーロ圏側でも急ピッチのユーロ高を疑問視しており、高値警戒感が増幅している状況であるが、総じて、リスク選考によるドル売り・円売りの典型的な展開になっているが、いつ何時急変してもおかしくなく、ポジション縮小を念頭にした戦略が求められる。
日経平均株価は、新政権誕生やNYダウの上昇を受けて上昇しているものの、藤井財務相が介入操作に否定的であることも起因しているが、あくまでも協調介入の視点からの見解であり、90円割れの状況になっても介入はあり得ないだろうが、他の通貨の動向を探りながら、たとえば、ドル円が85円に達し、同時にユーロドルが1.500レベルになるまではドル安容認も考えられる。
いずれにしても、円高懸念が払しょくできておらず、株価の伸び悩みに繋がっているが、為替及び株式とも試行錯誤の段階であることは間違いないであろう。
戦略的にはシルバーウィーク『大型連休』を控えて、投機筋の出番が待ち構えており、ある程度の乱高下を想定せねばならず、明日以降は積極的なポジショニングは自重する必要があるが、本日は90円台半ば割れの買いと91円台半ば以上の売りで待機策を勧める。そして、ユーロドルは原油価格の上昇に伴い、下値は堅調であるが、そして、ユーロドルは原油価格の上昇に伴い、下値は堅調であるが、直近のレンジ幅を重視し、1.4650割れから少なめのロングと1.47台半ば以上の
売りを勧める。
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