米雇用統計の注目度は高いが一過性?株式主導の相場展開変わらず!
米7月ISM非製造業景況指数が予想よりは弱い内容や、ADP民間雇用者数の改善が見られなかったことを背景にNYダウが小幅反落しているが、明日の米雇用統計発表を控えて、為替相場自体への影響は限定的であり、主要通貨は小幅調整の様相を見せている。
本日は欧州時間に英国並びにユーロ圏の政策金利発表があり、本来ならば注目度が高まるイベントではあるが、いずれも金利据え置きが確定的であり、その後のトリシェECB総裁の声明に集約される部分が大きいが、未だに、金利の下限設定をめぐりECB内では見解の相異があるようだが、株価上昇と共に、景気回復期待が高まっており、ECB内でも金利据え置きで今後の経済動向を見守るしかなく、今回に限っては注目度が低い状況である。むしろ、明日の米雇用統計の尺度にもなる新規失業保険申請件数に注目が集まっている状態であり、相対的には材料不足の一日と言えるだろう。
いずれにしても、為替相場は明日の米雇用統計の結果に左右されるが、失業率は9.5→9.6%へ悪化、そして、非農業部門雇用者指数は前回−46万人から改善されることは確実視されているが、ADPの数字が−37万人を背景にして、35~40万人の範囲内であれば、為替への影響は限定的であろう。投機筋にとっても株式相場が堅調に推移しており、ドル円相場がこう着度を増しており、米雇用統計の数字だけでは動きづらい状態にある。
戦略的にはドル円は94円台では底堅い動きであり、戦略性には乏しいが昨日と同様に94円台半ばから押し目買いと95円台半ば以上の売りを勧める。
ユーロドルに関しても、相対的に1.44前後で微調整の段階であり、1.43前後から押し目買いと1.44台半ば以上のナンピン売りで対応することを勧める。