外国為替取引ニュースサイト

  1. トップページ
  2. >コラム・レポート
  3. >鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー
  4. >ドル円動意薄!ドル過小評価→クロス円下落余地残す?

コラム & レポート

バックナンバー

鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

ドル円動意薄!ドル過小評価→クロス円下落余地残す?

今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2009年7月05日(日)
先週は米雇用統計の結果に振り回された感が強いが、直近のドル円は96円、そしてユーロドルは1.4000前後でボックス圏相場を形成している。本チャート上ではドルの過小評価が段階的に矯正されているが、未だにドル買いゾーンに位置している。
ドル円は96円前後でニュートラルなレベルで推移しており、次の展開待ちの情勢であるが、当面、95円割れの買いと97円前後の売りに妙味が生じている。
一方、ユーロドルは日足チャート上では1.37前後までの売り余地を残しているが、週足チャート上では強い売りシグナルが発生しておらず、現状では1.3800〜1.4100のレンジ相場で臨むことを勧める。
●他の通貨対しても、未だにドルは押し並べて過小評価の段階であり、現状レベルからのナンピン売りに妙味が生じている。したがって、ドル円相場が狭いレンジ幅で攻防が予想されるため、クロス円全般に買われすぎの兆候が出始めており、クロス円ロングを自重し、次回の円安局面ではショートに転じることが得策であろう。
●オセアニア通貨裁定取引は、15.50~16円の狭い乖離幅で推移しており、様子見状態が継続しているが、現段階では待機策として、15円割れから豪ドル円買い/NZドル円売り、そして17円前後では逆に豪ドル円売り/NZドル円買いに妙味が生じる。
●欧州3大通貨は、スイスフランは対ドルでは強含んではいるが、ポンド及びユーロドルに対して、最終調整段階を迎えている。いずれも、強い売買シグナルは点灯しておらず、次の展開を待ってから始動することが賢明であろう。
**********************************

▲ドル円 ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅0.000 現状乖離幅−0.0358→−0.0298
A)1÷1.3974=0.7110(B)100÷134.15=0.7454(A−B=−0.0298)
先週の弱めの買いシグナル95.20から弱冠上昇しており、今週はポジション解消に伴い様子見96.00が点灯している。但し、週足チャートでは通常の買いシグナルゾーンにあり、先週と同様に95円割れから押し目買いに妙味が生じている。(様子見)

▲ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅33円 現状乖離幅 38.70→38.15円
先週の強い売りシグナル1.4065から下げ基調に転じている。今週も引き続き強めの売りシグナル1.3974が点灯している。週足チャートにおいては通常の売りシグナルが点灯しており、引き続き1.3750〜1.4100のレンジ相場を形成している。(買いターゲット1.3500〜1.3650)

▲豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅27円 現状乖離幅 18.35→19.45円
0.80台では上値の重さが生じている。先週の強い売りシグナル0.8036に続き、今週も強めの売りシグナル0.7974が点灯している。
(買いターゲット0.7450〜0.7650)

▲NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅42円 現状乖離幅 33.70→35.55円
豪ドルと同様に0.64台では上値の重さが生じており、先週の売りシグナル0.6460に続き、今週も強めの売りシグナル0.6323が点灯している。
(買いターゲット0.5900〜0.6050)

▲カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅15円 現状乖離幅 12.65→13.35円
先々週の強い買いシグナル1.1350から順調に上昇しており、先週の買いシグナル1.1532に続き、今週も通常の買いシグナル1.1616が点灯している。
(売りターゲット1.1800〜1.1900)

▲ポンド(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅50円 現状乖離幅 62.15→60.70円
1.65以上から強い売りシグナルが継続しており、先週の強い売りシグナル1.6528に引き続き、今週も強めの売りシグナル1.6323が点灯している。週足チャートでは通常の売りシグナルが点灯しており、1.6000〜1.6500のボックス圏相場を形成している。(買いターゲット1.5750〜1.6000)


▲ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅12円 現状乖離幅 7.15→7.70円
1.08台では強い買いシグナルが点灯している。先週の強い買いシグナル1.0812から上昇しているが、今週も引き続き強い買いシグナル1.0872が点灯している。
(売りターゲット1.1300〜1.1500)

▲オセアニア通貨裁定取引 
平均乖離幅15円 現状乖離幅 15.35→16.10円
乖離幅15〜16円で様子見が継続されている。先週の15.35円から乖離幅が拡大してはいるが、今週も引き続き様子見16.10円が点灯している。週足チャートに
おいては、AUD/NZD売りシグナルが点灯しており、目安としては17円前後の乖離幅に妙味が生じている。過去の週間ごとの主な経緯は以下の通り。
21.20→23.05→21.70→17.15→15.45→11.65→4.95→7.95→8.50→8.25→9.20→10.45→9.75→11.35→13.15→12.15→12.90→13.75→15.40→14.55→15.85→16.25→15.55→15.40→15.40→16.50円→16.75→15.60→15.35→16.10円

▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円 
(目安*220円以下は円高⇔235円以上は円安)
2006年度平均260円、2007年度平均279円、2008度四半期毎の平均は263.04→266.95→269.80→221円。2009年度1月平均は211.80円、2月平均211円、3月平均224.50円と円高局面を継続。4月平均は230.60円、5月平均は229.10円、6月第1週は236.60円、2週は236.25円、第3週は230.50円、先週は229.10円、そして今週は134.15+96.00=230.15円と円高傾向を持続している。

★欧州3大通貨
▲ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離20円 現状乖離幅 23.45→22.55円
先々週のポジション解消買い0.8455から、先週は弱めの売りシグナル0.8510が点灯していたが、今週も引き続き弱い売りシグナル0.8561が点灯している。
(買いターゲット0.8400〜0.8450))

▲ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離44円 現状乖離幅 45.85→45.85円
乖離幅は変わらず、先週のポジション解消売り1.5207に続き、今週も様子見1.5193が点灯している。(様子見)

▲ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離64円  現状乖離幅 69.30→68.40円
1.80前後のポジション解消から、こう着度を増しており、先週は弱い買いシグナル1.7871が点灯していたが、今週は再び様子見1.7746が点灯している。
(様子見)

***************************★本ペットチャートは常に3〜5段階の少な目の分散投資戦略をお勧めします。最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
***************************

新外為の森 ホームページ


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

ニュースクラウド