無理は禁物!戻り売り・戻り買いに専念?
昨日は米12月小売売上高がマイナス2.7%と大幅に悪化、年末商戦の苦戦を露呈し、米個人消費者意欲の減退が鮮明になっている。
いずれにしても、米経済後退観測が益々強まっており、消費国のけん引役である米不況が他国に影響を与えることは確実であり、未だに世界経済の底打ち感が見えてこない。NYダウは大幅に下落、投資家心理はリスク回避による米債券に走り、米10年債利回りは2.20%まで低下している。一説では、米10年債が2%を割れるような展開にでもなれば、中国を筆頭に中東筋からも米国債売却懸念が現実化する恐れもあり、FRBとしては、ゼロ金利政策を続行しながら、債券相場の動向に注目せざるをない状況である。
同時に米政府の支援策の一環でもある債権買い取りが頓挫する可能性も否定できず、FRBの舵取りが更に難航する可能性がある。
米地区連銀経済報告(ベージュブック)には小売上高の減少、年末商戦の不振、製造業部門の落ち込みなどが指摘されており、米経済の回復の兆しは一向に見られず、中期的にはドルの重石にならざるを得ないであろう。
他方、本日はECB中銀金融政策発表が予定されており、市場の関心は利下げ幅に焦点となってはいるが、少なくとも0.5%利下げが濃厚であり、その後の追加利下げ観測までもが浮上する可能性が高く、ユーロドル1.3000割れが視野に入るだけに、同レベルからのロングと1.33前後からの戻り売りで待機姿勢が賢明であろう。
相対的には円高懸念を容易に払拭できない側面があるが、反面、NYダウの大幅下落に伴い、日経平均株価が再び8,000割れに迫っており、日本経済への危機感を募らせている。市場では株安円高志向の概念が顕在化しているが、ドル円90円割れを踏まえて、他の通貨にも円高現象が浸透しているだけに、株安局面が過度な円高に繋がらないことを一考するべきであろう。
今朝発表された本邦11月機械受注は予想−8%を大幅に上回り−16.2%と想像以上の予想落ち込みを見せている。そして、東京市場では実需の売りが減少している関係上、円買いを強行できない状況である。現状ではポジション調整による円売りが先行しているが、基本的には戻り売りの状況は否めず、
ドル円90円前後のショートと88円前後のロングで様子見を勧める。
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