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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

為替のプロとは?

読売巨人軍の工藤が42歳で完投勝利とはお見事ですね。!
ゴルフでも58歳のジャンボ尾崎が67で3位スタートとは恐れ入ります。
それに引き換えて、かってのサッカー日本代表の前園が引退と報道され、年齢もまだ31歳と若いがスポーツ界の浮き沈みの厳しさを物語っていますね。
▼銀行のディーラーは実績をあげていれば、基本的には定年退職まで継続可能かもしれないが、為替取引となると肉体勝負の一面もあり、長年継続するわけにもいかないのが現状ですね。まして10年も20年も為替ディーラーを第一線で続ける世の中でもなく、為替ディーラーたる本質も大分様変わりしていることは否めない。サラリーマンディーラー若しくは自称ディーラーと名乗る人間は捨てるほどいるが、戦力としては期待されていないのが今の金融機関の実体とも言える。だからアナリストばかり優遇されていると言う不満も耳にするが、エコノミストや評論家が為替のウンチク述べたところで実践にも結果にも繋がらないのは至極当然と言える。
●工藤やジャンボ尾崎でも気力が残っている以上は現役を続行できるし、燃焼することも可能なのでしょうが、為替取引は一度始めると次第に専門家になった気分になりがちなる、落とし穴はあちこちにあり、厳しい局面に遭遇しないと思い込みの取引ばかりが先行し、一喜一憂のギャンブル投資に変貌するものです。為替のプロは短命であるが、真のプロは長命なのだろう。。。。。。。。。日本では為替のプロは存在しないのでしょう。

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ユーロ経済の停滞懸念が後退懸念に向かえば、日米経済の足を引っ張る恐れもあり、総体的に世界の景況感も踊り場に達している。為替相場の基準値である米ドルも、依然として不透明な米経済では、今後の相場も乱高下が必至ではあるが、低レベルの経済状態が大きな為替変動を阻んでいる状態でもあり、反面緩やかな変動しか期待は出来ない。世界の3大通貨のトライアングルが崩れそうで崩れない状況が続くのは、日米欧間の貿易不均衡だけでは為替のスタンスが変化しにくい現われでもある。時折、金利面、経済指標そして原油価格が正常なトライアングルを歪めることもあるが、最終的には世界の輸出入を左右する中国人民元の注入が定かでない状況では大きな変化は望めない段階と言える。

ドル円の107円台の後半には実需の売りとリスク的には売りやすい局面でもあり、米ドルが大きく買われる状況ではないと思われるが、人民元の切り上げが頓挫したわけでもないが当面のトーンダウンは避けられない情勢と考えれば、米ドル買いの調整も107円割れからは強まると言う見方も浮上しているのも事実である。しかしながら、常に下値リスクが上値リスクを上回っていることには変わりはなく、米ドルショートを常に念頭に戦略をたてることが賢明であろう。
投機筋の兼ね合いとなるが、108円台へのトライも警戒すべきであるが、むしろ米ドル売りのチャンス到来と前向きに考えるべきであり、このレベル達するとファンド系の売買もオプション玉の操作も読みにくい展開であり、後付けの理由よりは相場感を優先するべきである。108円前後の売りであればリスクはかなり限定的であり、不安に感じるならば108円台の20~30銭にストップロスを置き、ロウリスク→ハイリターンの戦略を勧める。要はドル円の上昇度合いは限られていることを念頭にトレードすることも肝要である。
★ユーロドルの下値警戒は依然として強いが、1.25台からの利益確定を配慮すれば、急落する局面でもなく、繰り返し述べるが、ある程度のレンジ相場を想定すればリスクは限定的と思われる。1.2550割れの買いと1.27の売りを基準にした売買を推奨する。

プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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