強い売買シグナル減少中?ドル円100円、ユーロドル1.300台が視野に!
●今週の見通し
先週は、日米に次いで、各国の協調利下げが実施されたが、BOEの1.5%の利下げやサプライズ的なスイス中銀の緊急利下げなどに象徴されるように、世界経済の後退観測が急を告げている。
圧倒的な勝利をあげた民主党オバマ新政権の誕生が経済再生を優先課題として明言しているため、相対的には金融不安が後退する雰囲気を醸し出している。 しかしながら、景気刺激策が公的資金注入にあるだけに、穿った見方をすれば、さらなる財政難を覚悟した政府主導のパフォーマンスの一貫でもあり、オバマ効果による経済再生が一人歩きしているのが現実なのかもしれない。
一方、週末に行なわれるG20緊急金融サミットに話題にも注目が集まるが、優先課題として金融不安に対する信頼性回復や通貨の安定などが問われるであろうが、景況感の悪化が新興国にまで浸透しているため、米国に対する風当たりはかなり強いものが想像される。 いずれにしても、各国の温度差は歴然としており、協調性に関して合意は得られたとしても、現状打開としては言い難いのが現実であろう。
今週予定されている各経済指標は本邦の機械受注や米国の貿易収支や景気指数であるミシガン大消費者信頼感指数など多岐に渡っているが、ファンダメンタルズとの相関性が薄れており、相場に対する影響は限定的と言わざるを得ない状況である
現状では、どうしても、為替相場と株式市場との相関性に判断を委ねるしかないだろうが、株式市場自体に焦燥感が走っている状況では、為替相場の乱高下は避けられない情勢である。
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●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2008年11月09(日)
チャート上では10月の激動相場から、徐々に落ち着きを取り戻している。相対的にドルの過大評価の傾向が見られるが、ドル円が98円台で様子見レベルに突入しており、どの通貨にも強い売買シグナルは点灯していない状態である。強いてあげれば、豪ドルとポンド買い、そしてドルスイス売りに妙味が生じているが、もう少し明確な売買シグナルが発生してからの始動賢明であろう。相変わらず、クロス円の値動きが激しいため、難易度の高い相場展開が続くが、短期トレードでは瞬時の売買判断が求められる展開であり、予め売買のターゲットポイントを重視した戦略性が求められる。
今週の欧州3大通貨の売買シグナルは様子見レベルに近い状態である。同時にオセアニア通貨裁定取引も8円前後の乖離幅で推移しており、当面は5円と15円が売買の目安として臨む事を勧める。
HP新外為の森:
▲ドル円 ユーロから見るドル円相場 (ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅0.000 現状乖離幅 −0.0116→−0.0132⇒ドル円98.35円
A)1÷ユーロドル1.2720=0.7862(B)100÷ユーロ円125.10=0.7862
(A−B=−0.0132)
先週の弱い売りシグナル98.50円からは進展しておらず、今週も引き続き様子見98.35円が点灯している。一方、週足チャートでは買いゾーンにあり、95〜100円のレンジ幅からの始動に妙味がある。(様子見)
▲ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅38円 現状乖離幅27.05→26.75円
先々週の1.26割れからは買いシグナルが頻繁に点灯している。先週の買いシグナル1.2740に引き続いて、今週も同レベルでの買いシグナル1.2720が点灯している。尚、週足においては先週と変わらず、売買シグナルは点灯しておらず、様子見レベルで推移している。
(売りターゲット1.31000〜1.3300)
▲豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅20円 現状乖離幅 33.00→32.05円
先々週の強い買いシグナル0.6202から順調に上昇しており、先週の買い0.6650から、今週も引き続き買いシグナル0.6741が点灯している。
(売りターゲット0.7000〜0.7200)
▲NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅30円 現状乖離幅 41.05→40.30円
豪ドルとほぼ同じチャートを形成しているが、先週の買いシグナル0.5832に続き、今週は買いシグナル0.5902が点灯している。
(売りターゲット0.6100〜0.6200)
▲カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅10円 現状乖離幅 17.05→15.60円
先々週の強い売りシグナル1.2757から下げに転じている。先週の弱い売りシグナル1.2093から、今週はポジション解消買い1.1885が点灯しており、様子見に突入している。(様子見)
▲ポンド(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅70円現状乖離幅59.65→55.60円
先週の弱い買いシグナル1.6086から、今週は強めの買いシグナル1.5653が点灯している。尚、週足チャートで先週の弱い売りシグナルが解消されており、現状の1.56台からのロングに妙味がある。
(売りターゲット1.6500〜1.6600)
▲ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅8円 現状乖離幅 13.35→14.95円
先週の弱めの売り1.1568から、今週は通常よりも強い売りシグナル1.1793が点灯している。(買いターゲット1.1200〜1.1300)
▲オセアニア通貨裁定取引
平均乖離幅10円 現状乖離幅 8.05→8.25円
狭いレンジ幅でこう着度を増しており、強い売買シグナルは点灯していない。今週は先週の乖離幅8.05円に続き、様子見レベル8.25円で推移している。尚、週足チャートでも様子見が継続している。
過去数カ月の週間ごとの推移は以下の通り。
13.60→14.90→16.30→18.80→17.95→18.15→20.50→21.20→22.35→
23.05→21.70→20.30→17.70→17.30→17.15→15.80→16.75→16.70→
15.45→11.65→4.95→7.95→6.00→8.05→8.25円
▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円
(目安*240円以下は円高⇔260円以上は円安)
2006年度上半期平均253円、下半期267円
2007年度上半期平均280円、下半期278円。
08度第1四半期は263.04。第2四半期は266.95円。
3四半期は269.80。10月平均は229円の円高に移行。
11月第一週は224.05円、今週は125.10+98.35=223.45円
と円高水準をキープしている。
ちなみに直近の円高最高値は213円台。
★欧州3大通貨(様子見へ)
▲ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離35円 現状乖離幅 32.90→28.85円
先週の買いシグナル0.7924から、今週はポジション解消売り0.8126が点灯しており、様子見に突入している。(様子見)
▲ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離55円 現状乖離幅 40.40→41.70円
様子見レベルで推移していたが、先週の1.4745の様子見から、今週は売りシグナル1.5000が点灯している。(買いターゲット1.4800)
▲ポンドスイス ポンド円―スイス円
均乖離90円 現状乖離幅 73.30→70.55円
先週の様子見1.8608から乖離幅は縮小しているが、今週も引き続き様子見1.8459が点灯している。(様子見)
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★本ペットチャートは常に3〜5段階の少な目の分散投資戦略をお勧めしています。最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なって下さい。
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