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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

世界経済の燃料切れ!ユーロ1.25、ドル円95円→ユーロ円120円割れへの警告?

昨日は車検切れの最終日であり、ユーザー車検として、継続手続きを済ませてきました。 今回で4回目の手続きで慣れているはずなのですが、2年ぶりとなると、なかなかスムースにOKはでませんね。 為替のデモ取引ではありませんけど、前もって車検場で下見をさせてくれるのですが、微妙な感覚の違いでブレーキやライトのパッシングのタイミングがあわず、今回も再検査となってしまいましたが、なんとかOKが出た次第です。 為替も何度もやり直しができればと思いますが、そうは問屋が卸してくれませんから、こんな訳の判らない荒れ相場では、遊び感覚のトレードでエンジョイする余裕が大事ですね。。。。。。。。。。。もう余裕のない方、燃料切れ寸前の方は年末一杯まで休みましょう??

▼ユーロドルが注目されていた1.3000を難なくクリアーしており、否応なしに損失確定処理に追われている。下値の目処が見えてこず、狼狽した投売り状態が続いている。 さすがに1.27台では下げ止まりの様相を見せているが、底打ち感はまったく見えず、市場は戻り売り主体の相場展開になっている。

欧州圏でも相次ぎ公的資金が投入されているが、米国人との感性の相違もあるが、欧州全域に危機感が拡大している状況であり、加速的にポンドとユーロが集中攻撃を浴びている状況である。ヘッジファンド及び投信ファンドの解約が相次いでおり、否応なしに円キャリートレード解消が本格化している状況である。同時にドルのファイナンスに苦慮している状況から判断すると、早々にドル円95円、ユーロドル1.25割れの状況を一考しなければならないだろう。当然ながら、ユーロ円120円割れの可能性を視野に入れたポジショニングを取らざるを得ない状況である

反面、ドルの過大評価が問われているため、ユーロおよびポンドの反発時期が迫っていることも事実であり、総じて、積極的なリスクを取れないのが実状であり、ジレンマ先行の相場展開と言わざるを得ないだろう。

株式市場は100年に一度とも言われているが、おそらく、為替市場は10年に一度ぐらいの荒々しい相場展開になっており、相場の安定性を見出すにはいたらず、当面は戦略性を求めるよりも、原点に戻って、リスク管理の徹底が肝要であろう。 
一方、為替相場の変動要因が金利市場から、原油市場、そして株式市場へと目まぐるしく変貌しているが、直近の金融不安が相場のけん引役となると、正誤性の取れない相場展開に陥るため、思惑的な売買では相場観自体が懐疑的になり、狼狽した投売りが頻繁に起こる可能性が高く、同時に、ストップロスが波状的に加速しているだけに、ポジションの縮小に専念することがベストであろう。いずれにしても、リーマンショック後、NYダウは断続的に下落傾向にあり、世界同時株安へと発展しており、必ずしも、米ドル優勢の環境とは言えないが、ここは相場の流れを重視して、クロス円および欧州通貨のロングは控えることが賢明であろう。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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