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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

ドルの買われ過ぎ!調整売りへ?

今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2008年8月17日(日)
先週に引き続きドルの全面高の様相を見せている。本チャート上においても、過小評価されていたドルが基準点を追い越しており、むしろ買われすぎの段階に突入している。通貨別ではユーロドルが様子見レベルまでに達し、ポンド、オセアニア通貨、カナダドル、そしてスイスフランまでもがドル安にブレーキがかかり、ドルの転換期を迎えている。
対外的には原油価格下落の影響が為替相場に反映しており、インフレ懸念の是正と為替相場の標準化に繋がる様相を見せている。当面の売買シグナルとしては、ドル円111円前後からのショートと共に、ユーロドル1.4500台からのロングに妙味があるだろう。一方、オセアニア通貨の乖離幅が23円台から17円台まで縮小しており、14〜15円前後ではポジション解消(豪ドル買い・NZドル売り)レベルにある。相対的にはドルの見直し時期にあり、もう一段の上昇になるか見極めてからの始動が得策であろう。
HP新外為の森:http://www.justmystage.com/home/kentish/
ペットチャート:http://www.justmystage.com/home/kentish/sub4.html
ドル円 ユーロから見るドル円相場 (ユーロドルVSユーロ円)
平均乖離幅0.0500 現状乖離幅 0.0614→0.0647⇒ドル円110.50円
A)1÷ユーロドル1.4688=0.6808(B)100÷ユーロ円162.30=0.6161(A-B=0.0647)
ドルの全面高の中でドル円だけは先週の売りシグナル110.15から変化は見られず、今週も売りシグナル110.50が点灯している。上値の重さが生じている。(買いターゲット106.00)
ユーロドル(ユーロ円−ドル円)平均乖離幅54円 現状乖離幅 55.35→51.80円
1.6000台から急速に下げており、先週は弱い売りシグナル1.5020が点灯していたが、ポジション解消レベル1.4900前後を一気に通り過ぎて、今週は買いシグナル1.4688が点灯している。チャートの性質上から1.4500近辺までの下落を一考して臨むことが賢明であろう。
(様子見)
豪ドル(ドル円−豪ドル円)平均乖離幅10円 現状乖離幅 12.20→14.75円
先々週の売りシグナル0.9240から、先週は弱い買いシグナル0.8892まで転じた。今週は通常の買いシグナル0.8665が点灯している。(売りターゲット0.9050〜0.9100)
NZドル(ドル円−NZD円)平均乖離幅23円 現状乖離幅 32.50→27.80円
急速に売りこまれてはいるが、0.700割れでは強い買いシグナルが出ている。先週の買いシグナル0.7049に引き続き、今週も強い買いシグナル0.7060が点灯している。
(売りターゲット0.7600〜0.7650)
カナダドル(ドル円−カナダ円)平均乖離幅0円 現状乖離幅 6.80→6.20円
先週のかなり強い売りシグナル1.0658から弱冠取り戻しているが、引き続き今週も強い売りシグナル1.0594が点灯している。(買いターゲット1.0100)
ポンド(ポンド円−ドル円)平均乖離幅107円 現状乖離幅 101.50→95.60円
1.97台に突入してからは様子見が継続されていたが先週の買いシグナル1.9215から一気に下げ足を強めており、今週は強い買いシグナル1.8652が点灯している。
(売りターゲット 1.9600〜1.9650)
スイスフラン(ドル円−スイス円)平均乖離幅5円 現状乖離幅 8.25→9.70円
避難通貨のスイスフランはドル全面高の影響を受けて、先週はポジション解消レベル1.0658が点灯していたが、今週は一転して売りシグナル1.0962が点灯している。
(買いターゲット1.0850)
オセアニア通貨裁定取引 平均乖離幅14〜15円 現状乖離幅 20.30→17.70円
豪ドルの軟調により、最大乖離幅23円台から縮小している。NZドルも弱含んでいるがふ、それ以上に豪ドルに対する円キャリートレード解消の動きが速まっており、先週の20円台から、今週は17.70円に達している。過去3カ月の推移は以下の通り。
13.60→14.90→16.30→18.00→18.80→17.95→18.15→20.50→20.60→21.20→21.90→21.80→22.35→23.05→21.70→20.30→17.70円
注:AUD売り/NZD買いの直接取引、または円の売買相当額を一致させたAUD円売り/NZD買いに注目。(ターゲット14〜15円)
単純加算方式 ユーロ円+ドル円 (260円以下は円高⇔275円以上は円安)
過去の四半期ごとの平均は2006年度上半期253円、下半期267円 2007年度は第1四半期276円、第2四半期284円、第3四半期279円、第4半期277円。08度第1四半期の平均は263.04。第2四半期の平均は266.95円。7月平均は275.88の円安。8月の第一週は275.15円、先週は275.60円と円安、今週は162.30+110.50=272.80円とやや円高曲面。
★欧州3大通貨
ユーロポンド平均乖離50円 現状乖離幅 46.20→43.80円
乖離幅の値動きは激しいが、ユーロとポンドは対米ドルでは同時進行している。0.78台の売りシグナルを継続しており、先週の売りシグナル0.7817に続き、今週も売りシグナル0.7875が点灯している。(買いターゲット0.7550〜0.7600)
ユーロスイス 平均乖離62円 現状乖離幅 63.55→61.50円
先々週からユーロとスイスは同調しており、様子見状態が1.6333から続いており、先週の様子見1.6237に続き、今週も様子見1.6101が点灯して言う。(様子見)
▲ポンドスイス 平均乖離112円  現状乖離幅 109.75→105.30円
2.02台から2.07台まで上昇していたが、先週の買いシグナル2.0770から下げに転じており、再び今週は強めの買いシグナル2.0446が点灯している。
(売りターゲット2.1000〜2.1100)
***************************★各通貨別チャートは新外為の森ホームページよりもご覧になれますのでご参照ください。
★本ペットチャートは常に3〜4段階の少な目の分散投資戦略をお勧めしています。
尚、最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なって下さい。
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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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