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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

ドルの買い目安 米10年債4%にあり! 

ガソリン価格の上昇には驚かされますね。とうとう一回の給油で1万円札ではお釣りが来なくなりました。リッター180円のガソリン価格には勝てず、先週バイクを復活させること、にしました。しかし,バッテリーには問題がないが、どうしてもエンジンがかからず、早速バイク屋に修理を依頼することになりましたが、総重量は150キロあるバイクを1キロほど離れたバイク屋まで運ぶことになりましたが、坂道がある上にタイヤが空気漏れしており、休み休み1時間ほどかかりましたね。点検後にブレーキ、キャブレタ−、計器類、タイヤなどに問題があり、その上に自賠責保険まで切れていると指摘されました。とりあえず必要最小限の保険加入、そして、ブレーキとキャブレターの修理をしてもらいました。バイク屋さん曰く、ガソリン価格の高騰でバイク人口が増えると予測していたようですが、少子高齢化には勝てず、バイクの売れ行きはかなり減少しており、自動車業界と同様に低燃費と小型化が主流のようです。
為替市場は手数料が無料化で低燃費になりましたが、レバレッジの倍率はエスカレートするばかりです。原付免許で大型バイクを操ることは極力控えたいですね。

▼為替介入の話題がなければドルロングを維持する意味は感じられない相場環境である。
米金利上昇と先高観測が浮上しており、ドル買いをサポートしている背景となれば、ドルを安易にショートできない状況である。米ドルは短期金利での劣勢は否めないが、国別の10年国債利回りを比較してみると、ドルの優位性が感じられるまでドル金利は上昇している。米国本土では3%台の利回りでは投資意欲が急速に減退させるが、4%以上ともなれば、資金還流の動きが生じると言われる。その中で注目すべきはドル4.01%に対して、ユーロドルは4.46%であり、一時は1%程度の差が生じていた金利差が、今現在では0.45%まで縮小している。先に、トリシェECB総裁がインフレ対策には利上げを辞さないと表明したが、その声明文の中身は小幅の利上げ(0.25%)を前提にしており、金融不安とインフレ懸念の板挟みの状態を示唆している。故に、一過性のユーロドル上昇に繋がったが、インフレ懸念を払しょくする金融政策とは言えず、ECBの政策金利の行き詰まりがユーロドルの上昇を抑える傾向にある。同時に、ユーロ経済に陰りが生じており、金利差を利用したヘッジファンド投資にも懐疑的な見方が浮上しているように、米金利との格差縮小がさらに鮮明になれば、ドルショートを見限る投機筋が散見されても不思議ではないだろう。他方では英国は5.14%を辛うじて維持しているが、金利差の魅力は感じられないほど英経済は低迷している。カナダは想定外の金利据え置きが講じられ、若干息を吹き返しているが、3.7%と米ドル金利を下回っている状況である。そして、豪ドルのみが6.62%を維持しており、豪ドル人気は相変わらずであるが、高値警戒感と原油価格の下落概念が上値を抑えている。日本円に関しては言うまでもなく、1.7%台に低下しており、円売りを仕掛けやすい局面ではあるが、ドルとの相関性と実需の売り気配から判断しても、108円台では上値の重さが生じている状況である。
戦略的には現状の介入操作に惑わされることなく、従来通りのレンジ幅で臨むことが得策であろうが、ドル円は108円前後の売りに徹し、買いは106円台半ば以下でなければ妙味が薄いだろう。ユーロドルは下げ余地が大きいだけに、買いを自重し、1.55台半ば以上の売りで模索することを勧める。いずれにしても、上下に振れやすい状況であり、少なめからのトレードに徹し、米経済を再確認する意味でも今晩のベージュブックに注目して臨むことを勧める。
昨日の米地区連銀経済報告(ベージュブック)は米経済の活動は引き続き弱いと判断しており、昨日はFRB(米連邦準備制度理事会)の年内利上げはないとの報道を受けて、米利上げ観測が早くも消滅しつつある。金利先高感を暗示していた米金利2年債と10年債の利回りが低下傾向をみせているが、利益確定要素が多分に含んでおり、10年債は4%を維持して終了している段階ではドルの急落を誘引する状況ではないであろう。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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