原油価格主導の気まぐれ相場へ?
先日の英国及び米国休場を利用して、映画鑑賞してきましたが、特に見たい映画はなかったのですが、一挙に2本も見てしまいました。一本目はランボー 最後の戦場でしたので、字幕スーパーを見ずとも楽しめましたが、2本目はチャーリー・ウィルソンズ・ウォー でしたので、字幕スーパーを見る回数が圧倒的多く、さすがに居眠りをしてしまいましたね。
為替は何種類の通貨を同時に操ることも可能ですが、投資目的をはっきりさせない闇雲に終わる可能性が高い商品です。
昔は2本や3本立ての映画館が数多くありましたが、取り組む通貨は2つか3つまでが限界なのかもしれません。
▼4月米耐久財受注が予想を上回った後に原油価格が再び上昇を見せており、ドルにとっては好悪材料が交錯しており、ドル円相場は105円台の達成感を背景にして、ドル売りが優先されている。昨日のドル買いが一過性になるかどうかは原油価格の動向次第となるが、一旦は高値警戒感が生じているため、即座にドル売りが加速する状況ではないだろう。本日は再びドル円105円台の上値を意識した相場展開となると思われるが、下値も実需の買いと損失確定買いを考慮すると、ドル円104円割れの状況は考えにくい。
原油価格中心の相場展開が予想されるが、昨日は一時1バレル125ドル台を覗いたが、再び131ドル台に戻したように潜在的な投資マネーの勢いは衰えていない。要は昨年度の円キャリートレードと類似した動きが世界基軸通貨である米ドルに集中していることが更に投資意欲を掻き立てており、原油高を促している縮図とも言えるだろう。
▼基本的にはドル金利の低下と信用収縮不安によって、過剰流動性資金が商品市況に流入し、リスク回避が原油高を促進させ、インフレ懸念をさらに高めているのが実状であろう。おそらく、米短期金利の上昇でもない限りは、原油価格の上昇に歯止めがかからない状況である。
しかしながら、現実には米当局が金融不安を抱えている以上は利上げを促す環境ではなく、原油価格の高騰によってインフレ懸念が先走りする悪循環に陥っている。原油価格は需給バランスを既に超越しているが、信用収縮不安の震源地であるサブプライムローン問題が払しょくされるまでは、米金利利上げと原油安は望めないのかもしれない。戦略的には原油価格と株式相場に沿った売買志向が求められるが、相対的に方向感が乏しい以上は、レンジ幅での攻防にしか妙味はなく、ドル円104円割れの買いと105円台の売りに絞って臨むことを勧める。一方、ユーロドルは原油価格の下落には敏感に反応しており、当面は上値の重さが生じており、1.57台からの売りを勧めるが、買いは損失確定売りが伴う相場展開が予想されるため、1.56割れからのロングを勧める。