ドル円108円台から110円までのナンピン売りに妙味!
昨日の米小売売上高が予想−0.3%に対して+0.3%と大幅に上昇し、NY株式市場の上昇に伴ない、ドル円は108円前後のストップロスとオプショントリガーを巻き込みながらドル円108台前半まで急上昇を見せている。105〜108円のレンジ相場を脱した感があるが、反面、本邦輸出企業としては、108円台からは意欲的な売り姿勢を見せていただけに、ドル円110円に向けてはかなり上値の重い展開が予想される。ゆえに戦略的には108円台から110円台までのナンピン売りに妙味が増している状況である。
今朝方発表された本邦10-12月期GDPの好結果が支援材料となり、日経平均株価の支援材料となってはいるが、外部環境に左右される円安株高基調なだけに予断を許せない状況には変わりがなく、リスク回避を優先とした円買い、そして、好材料が揃いすぎた割には伸び悩みを見せている株式市場であり、過度な株高期待には警戒を要するだろう。とりあえずは、日経平均株価が13,500円を上回る展開にならなければ、ドル円の急落リスクを考慮することが賢明であり、108円前後ではポジションの清算レベルとして一考することを勧めるが、現状では損失確定の円売りによってて108円前後の底堅さがあるため、108円台半ばからのショートであればリスクは限定的と判断し、同レベルからの売りを勧める。
米著名投資家バフェット効果も限定的ではあったが、ブッシュ米大統領が救済策に署名したことも米国株価の上昇を後押しした模様であるが、一方、緊急利下げ、サブプライムローンの利払い延長、800ドルの還元救済など、相次ぐ救援策を急ぐ余りに、効果を感じる以前に米経済の失速まで懸念される。徐々に支援策が枯渇しているする恐れがあり、再度大幅な利下げを余儀無くされることも考えられるだろう。いずれにしても景況感を維持するには株高優先の経済効果が手っ取り早く、ドル安容認が根底にある以上は中期的にはドルのもう一段の下げを警戒すべきであろう。