ドルの戻り売りに専念!
これだけ乱高下を繰り返すと、個人投資家のみならずとも心中穏やかではありません。このような相場展開を一喜一憂と言うのでしょうが、大方は機を逸して憂鬱になる相場ですので、『逸機一憂』と言うのが相応しいのかもしれません。為替には逸機挽回は禁物です。これからは難易度高くなると思いますので、分相応のポジションでエンジョイしましょう。
▲軟調に推移していたNY株式市場であったが、FOMCの更なる利下げが見込まれていることも手伝い、巨額損失を計上した米大手金融機関の株価がリード役となり、米国株式市場は大幅なリバウンドで終了した。為替市場にも大きな影響を及ぼしており、株式市場と同様に大荒れの一日であった。ドル円が115円のオプショントリガーとストップロスを巻き込んだ展開であるが、一時的にも114円台をつけた達成感から急反発を見せているため、急速に進んだ円キャリ−トレードの解消劇もこれで一段落すると思われるが、反面、市場全体は方向感を完全見失った状態と見てよいだろう。
▲戦略的にはドル円の戻り売り局面には変更無く、107円台からのドル円ショートであれば、リスクは限定的であり、同レベルから売りを推奨する。ユーロ及び他の通貨においても戻り基調を見せてはいるが、円キャリーの手仕舞いが一巡していることもユーロ及び高金利通貨の上昇にも繫がっていると思われる。 ドル円と同様に戻り局面を摸索することが賢明であるが、現状ではどの通貨もストップロスが複雑に混入している為、かなり狼狽的な売買が予想されるため、上下に振れ易い相場になるであろう。そして、本日発表される1月独IFO景況指数や12月米中古住宅販売件数も考慮しなければならないが、現実にはテクニカル分析もファンダメンタルズ分析も通用しない局面であり、ドル円105.50〜107.50円、ユーロドル1.45〜1.47のワイドレンジ幅で相場動向を見守ることが賢明であろう。単なる相場観では乗り切れない状況であり、繰り返しストップロスの配置を重視して臨むことを勧める。
いずれにしても、問題が山積している中で株式追従の相場展開であるが、本日の日経平均株価は反発をみせてはいるが、不安定な米経済を背景にして、リスク回避の動きが優先される相場であり、為替相場と同様に戻り売りが本線になると思われる。目安としては、13,000円台をキープできるかがポイントになると思われるが、株価上昇によるドル円相場の反動には限界があると判断して、107円台での売りに妙味があるだろう。