ドル売り材料満載!一転、ドル売りの限界も?
先週の流れを引き継いでおり、米ドル売りの材料には事を欠かない週である。NYダウの反落を受けて、今週の株式市場も波乱含みであるが、週初は東京市場の休場が幸いして、一息つくが、株と為替の連動性に偏重の兆しがあり、相対的には株安円高とは言い難いレベルである。要人発言としては、再びバーンナンキFRB議長が下院予算委員会において議会証言に注目されるが、既に先週の講演で利下げ姿勢を示唆しているだけに、サプライズ的な事は望めないであろう。他方、先週のトリシェECB中銀総裁の発言はインフレ対策を重視し、金融引締め論が強調された恰好ではあるが、サブプライム問題を払拭できない状態が続いており、金利据え置きが精一杯の感は否めないが、通貨高によるインフレ抑制には限界が見えており、現段階では欧米とも金融政策では次の打つ手が封じられているのが現状であろう。
週半ばには次回FOMCの利上げ幅を決定づけると思われるベージュブックの発表があるが、市場は0.5%の利下げを織り込んでいるため、再確認の意味合いで注目したい指標である。いずれにしても、米金利がユーロ金利対して、長短金利ともに劣勢になることを踏まえると、ドル売りの流れには変更はないだろう。反面、これだけ米ドル売り材料が蓄積し、そして、今後も多発する状況を考慮すると現状で停まっている米ドルの無気味さが垣間見られる状況である。それゆえに、米ドルの大幅な下げには繫がりにくい相場展開が予想されるだけに、適宜なドルの買い戻しが必要になるだろう。
米金融機関の第4四半期決算発表が相次ぐが、メリルリンチの追加損失が報じられているように、サブプライム問題の払拭にもがき苦しむ米国政府としても、早期に膿を出し切ることが認識されれば、米ドルの買い戻しにも結び付けられるが、米経済指標の悪化が続いており、まだまだ道半ばというのが現実であり、相対的に難しい相場展開である事は間違いないだろう。少なめのポジションで留意することが賢明である。
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HPよりフリートライアル実施中
●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)作成年月日 2008年1月13(日)週末の終値ベース年初から再びドル売り基調が早まり、乖離幅が急拡大しているが、一連の乖離幅の水準と比較すると、ドルが極限近くまで売り込まれている状況である。サブプライム問題のピーク感が定まらない情勢だけにもう一段のドル売りが見込まれるが、リスク面を考慮すれば、敢えてドル売りを強行する局面ではない。先週と同様に、当面はユーロドル1.48台とドル円107円台意識させる展開であるが、強いドル買いシグナルが点灯している状態でもあり、上記レベルからのドル売りには要注意と言える段階であり、週足チャートで大きな流れを検証することも必要である。依然として、ポンドの弱さが特筆しているが、本チャート上では対米との比較ではではニュートラルなレベルで推移しており、ドル安とポンド安が同時進行している状況であるが、現状の流れはドル売りであるが、反転を想定したポジション作りを摸索する時でもある。
新外為の森 US$チャート(ユーロドル/ドル円)米ドル⇒買い
▲ドル円 ユーロから見るドル円相場 (ユーロドルVSユーロ円)
平均乖離幅0.1000 現状乖離幅 0.0540⇒0.0556
1÷ユーロドル1.4777=0.6767(A)100÷ユーロ円160.00=0.6211(B)
A-B=0.0556⇒ドル円118.95円
現状の乖離幅の推移から判断すると、大局的にはドル円114円台では売りシグナル、そして108円台では買いシグナルが点灯している状況であり、先週の買いシグナル108.65から、今週も引き続き買いシグナル108.95が点灯している。(売りターゲット114.50)
▲ユーロドル(ユーロ円−ドル円)平均乖離幅40円 現状乖離幅 51.50⇒52.05円
1.48台では、相変わらず強い売りシグナルが点灯しているが、先週の1.4740の売りシグナルに引き続き、今週も売りシグナル1.4777が点灯している。 (買いターゲット1.3800〜1.3900)
▲豪ドル(ドル円−豪ドル円) 平均乖離幅22円 現状乖離幅 13.90⇒11.90円
主要通貨の中では唯一利上げ構想がある豪ドルが上昇しているが、0.90台からはかなり強い売りシグナルが見られることから要注意のレベルに達している。先週の売りシグナル0.8721に続き、今週は強い売りシグナル0.8908が点灯している。
(買いターゲット0.8250〜0.8300)
▲NZドル(ドル円−NZ円) 平均乖離幅32円 現状乖離幅 25.40⇒23.65円
先週は乖離幅が縮小していたが、オージドルに引き連れて再び乖離幅が拡大している。先週の売りシグナル0.7662から、今週は強い売りシグナル0.7829が点灯している。
(買いターゲット0.7200〜0.7250)
▲カナダドル(ドル円−カナダ円)平均乖離幅10円 現状乖離幅 0.35⇒2.05円
米経済の鈍化の影響を受けて、パリティから上昇しているが、先週の買いシグナル1.0166に引き続き、今週も買いシグナル1.0192が点灯している。但し、下記の売り目標レンジ幅に接近しており、一部売も検討。(売りターゲット1.0250〜1.0300)
▲ポンド(ポンド円−ドル円) 平均乖離幅115円 現状乖離幅 105.60⇒104.20円
先週と同様にポンドが急落しているが、乖離幅は縮小気味であるが、先週の様子見レベル1.9719から、今週は弱い買いシグナルが1.9564で点灯しているが、レベル的には様子見に近い。もう一段の下げ(1.95割れ)見てからの買い始動が賢明であろう。(様子見)
▲スイスフラン(ドル円−スイス円)平均乖離幅22円 現状乖離幅 10.60⇒10.05円
先週の強い買いシグナル1.1081をブレイクして、1.000まで接近中、今週はかなり強い買いシグナル1.0192が点灯しており、更にドル売りを強行するリスクが生じている。
(売りターゲット1.1950〜1.2000)
▲オセアニア通貨裁定取引 平均乖離幅10.00円 現状乖離幅推移 11.50→11.75円
豪ドルは堅調に推移しているが、NZDも同様に堅調であり、乖離幅自体に変化が見られない。先週の様子見11.50円から今週も引き続き11.75円で様子見状態にある。15円以上ではAUD売り/NZD買い、そして10円割れでは反対売買が目安。(様子見)(過去5年間の乖離幅4.00〜18.15円)11月4日に更新18.15円)*注(クロス円の売買には円相当額を一致させること。またはAUD/NZD売りの直接取引)
▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円(270以下は円高⇔280円以上は円安)
過去の四半期ごとの平均は2006年度第2四半期259円、第3四半期264円、第4四半期271円と着実に円安方向へ。2007年度第1四半期276円、第2四半期284円、第3四半期279円。10月の平均281円、11月の平均274円、12月の平均276円。先週は108.65+160.15=268.80円と円高局面へ突入。今週は108.95+161.00=269.95円と270円割れの円高継続。
● 欧州3大通貨ペア ポンド急落により歪み拡大
▲ユーロポンド 平均乖離73円 現状乖離幅 54.10⇒52.15円
ポンドが想定以上の速さで急落している。先週の売りシグナル0.7475から、今週も引き続き強い売りシグナル0.7475が点灯している。(買いターゲット0.6800〜0.6850)
▲ユーロスイス 平均乖離62円 現状乖離幅 62.10⇒62.10
先週と乖離幅は変更無く、様子見レベルで推移している。先週のポジション解消買い1.6334から、今週は様子見レベルの弱い買いシグナル1.6279が点灯している。(様子見)
▲ポンドスイス 平均乖離135円 現状乖離幅 116.20→114.25円
ポンドの急落の歯止めがかからない状況であるが、先週の買いシグナル2.1851から、今週はかなり強めの買いシグナル2.1552が点灯している。損切りレベルに達しているため、先週と同様に2.15割れの時点から再開も一考。(売りターゲット2.3850〜2.3900)
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各通貨別チャートは新外為の森ホームページよりもご覧になれますのでご参照ください。
新外為の森 http://kentish.fc2web.com
★ 本ペットチャートでは3〜4段階分散投資をお勧めしています。常に少なめからの始動を心掛けてください。尚、最終的な投資・運用の判断はご自身の責任で行って下さい。
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