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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

“小泉民主党総裁誕生”?円高へ

原油価格の高騰に比べれば自民党の分裂騒ぎなど、茶番劇に過ぎないのであろうが、為替相場より面白い展開であることは間違いない。反対勢力の泣きが散見されているが、自業自得と言うしかない。逆張りポジションを持つときには、それなりの覚悟が必要であり、結果がみえたならば、潔く撤退(損切り・離党)するしかない。国民が満足するのは実現不可能な“小泉民主党総裁誕生”なのかも。

●心理的に米?ロングポジションが支配していた相場だけに、米?売りの調整が早まる傾向にある。
円全面安から円全面高に移行しており、クロス円の投げも見られると聞く。先にも述べたようにドル円とユーロ円の合計が250円を越えると、必ず警戒信号が点滅するのは、常に主要通貨のバランスを自動調整するような働きが生じていることも要因と見るが、ポジションの歪みを矯正する為にも円高が先行しやすい局面である。
過度な円安や円高の目安にするには最も単純な売買手法と言えるが、余りにも複雑化したチャート理論よりも単純戦法を優先させたほうが、リスクも限定され、思惑的な売買にも対処可能となることが多い。現実には8月の円高説だけでは米?を売ることは不可能に近いし、中長期の指針であるファンダメンタルズ分析も短期化し、またテクニカル分析も現実との整合性が見られないだけに、やはり総合的な判断が優先されることになるが、為替を取り巻く環境に段差がありすぎて、決して容易な相場ではないことは断言できる。
ポジションの歪みを如何に捉えるかが今後の明暗を分けることになるが、そのためにもポジションを常に軽くし、フットワークを大切にしないと迷路に突入することになる。
▲金利格差からいえば断然米?の選択肢しか考えられないが、逆に常に米ドルの急落も考えることが重要であり、再切り上げの人民元、日本経済の復活、円金利の上昇も視野に入ると、相場も一変することも配慮しなければならない。ブッシュ政権は不況にあえぐ日本経済の回復のための円安局面を演出したとすれば、次に控えるのは人民元の切り上げと同様に大幅な円高を強要することもあり得る。
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今週のペットでも判る簡単チャート 推奨ドル円売り112.15も大正解であったが、一部購読者より、利食いレベルのお問合せがありましたが、売買に関してはご自信の判断でお願い致します。
新外為の森のチャートをご参照ください。  


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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