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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

2008年の課題→サブプライム問題と原油価格の沈静化!そしてドル高円高の流れか?

新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日 2007年12月30日(日)週末の終値ベース
ドル円は114円台半ばの売りシグナルと共に112円台まで急降下しており、115円台の上値の重さを象徴している。年度末に向けて、ドルの買い基調が続いていたが、再びドルの全面安の兆しを見せている。中期的に見ればドルとポンドの売られすぎとユーロ及びスイスフランの買われすぎが顕著に見られる相場展開であるが、リスク回避による、米ドル売りが主役であることから、もう一段のドル売りが生じてからのドル買いに妙味がある。一方、年末年初の資金調達メドが無事終了したことも米ドルの売り戻しを早めた要因ではあるが、チャート上では着実に米ドルは、円とポンドに対してはニュートラルな局面を迎えている。そして、リスク回避策として、ユーロ及びスイスフランにシフトされているが、反面、ポンドの急落により、通常よりも過大評価されたユーロとスイスフランと言う図式に警戒を要する。
昨年の相場を振り返ると、年度前半は円キャリートレードが市場を撹乱したが、年後半はサブプライム問題が相場観を一掃するぐらいの激風が続いていただけに、かなり難易度の高い相場環境であるが、相対的にはドル安と円安の流れは鮮明ではあったが、当面はサブプライム問題の改善がなされるまでは試行錯誤の展開は避けられないだろう。最近では欧州3大通貨のバランスが崩れはじめている状況であり、ユ−ロポンドのショ−トとポンドスイスのロングに妙味がある。
新外為の森 
US$チャート(ユーロドル/ドル円)米ドル⇒買い
ドル円 ユーロから見るドル円相場 (ユーロドルVS ユーロ円)
平均乖離幅0.1000 現状乖離幅0.0862→0.0749
(1÷ユーロドル1.4720=0.6793)−(100÷ユーロ円165.45=0.6044)=0.0749⇒ドル円112.40円 先週は114円台半ばでポジション解消売り局面に達したが、今週は早くも弱めの買いシグナル112.40円が点灯している。(売りターゲット114.50) 
ユーロドル(ユーロ円−ドル円)平均乖離幅40円 現状乖離幅49.90→53.05円
1.49台からの強い売りシグナルが続いていたが、先週の1.4371の売りシグナルをピークに反転しており、再び強い売りシグナル1.4371が点灯している。(買いターゲット1.3700〜1.3800)
豪ドル(ドル円−豪ドル円) 平均乖離幅22円 現状乖離幅15.25→14.05円
0.92台の強い売りシグナルから、下げを早めているが、先週の売りシグナル0.8664に続き、今週も売りシグナル0.8780が点灯している。(買いターゲット0.8200〜0.8300)
NZドル(ドル円−NZ円) 平均乖離幅32円 現状乖離幅27.10⇒25.40円
0.77台の売りシグナルから先週は0.7626まで下げ基調を強めているが、今週は再び0.77台に再突入しており、強い売りシグナル0.7740が点灯している。 (買いターゲット0.7150〜0.7250)
カナダドル(ドル円−カナダ円)平均乖離幅10円 現状乖離幅 −0.85⇒−2.15円
先々週の買いシグナル1.0166から、再びパリティ割れが生じており、先週の強めの買いシグナル0.9926に続き、更に強い買いシグナル0.9812が点灯している (売りターゲット1.0250〜1.0350)
ポンド(ポンド円−ドル円) 平均乖離幅115円 現状乖離幅112.25⇒111.90円
2.08台からの強い売りシグナルから、先々週はポジション解消の買いシグナル2.0172が点灯し、一気に2.00割れの展開を見せたが、先週は弱い買いシグナル1.9834が点灯していたが、早くもポジション解消の売りシグナル1.9956 が点灯している。(様子見)
スイスフラン(ドル円−スイス円)平均乖離幅22円 現状乖離幅15.40→12.65円
徐々に乖離幅の縮小が見られるように、強い買いシグナル1.1000台から、先週の買いシグナル1.1559まで上昇を早めているが、今週は一気に下落を見せ、強い買いシグナル1.1268が点灯している。(売りターゲット1.1950〜1.2000) 
オセアニア通貨裁定取引(平均乖離幅10.00円 現状乖離幅11.85→11.35円)
先週に続いて、今週も様子見レベルの乖離は11.35で推移しており、様子見状態が続いている。
乖離幅は1円拡大したが、先週に引きつつぎ、今週も様子見レベルの乖離幅11.85で推移しており、引き続き様子見が点灯している。15円以上ではAUD売り/NZD買い、そして10円割れでは反対売買が目安。(様子見)(過去5年間の乖離幅4.00〜18.15円)11月4日に更新18.15円)*注(クロス円の売買には円相当額を一致させること。またはAUD/NZD売りの直接取引)
単純加算方式 ユーロ円+ドル円(270以下は円高⇔280円以上は円安)
過去の四半期ごとの平均は2006年度第2四半期259円、第3四半期264円、第4四半期271円と着実に円安方向へ。2007年度第1四半期276円、第2四半期284円、第3四半期279円。10月は平均281円、11月は平均274円、12月第1週は273.85円、第2週は274.40円、第3週は276.80円、第4週は278.20円。今週は112.40+165.45=277.85円。
欧州3大通貨ペア
ユーロポンド 平均乖離77円 現状乖離幅62.35→58.05円
ポンドの急落が目につくが、先週の売りシグナル0.7246から、更に強い売りシグナル0.7376が点灯している。
(買いターゲット0.6800〜0.6850)
ユーロスイス 平均乖離62円 現状乖離幅65.30→64.75円
先週の売りシグナル1.6544から、今週も引き続き売りシグナル1.6586が点灯している。(買いターゲット1.6350〜1.6400)
ポンドスイス 平均乖離140円 現状乖離幅127.65→124.55円
2.30割れからは強い買いシグナルが続いているが、先週の買いシグナル2.2927から、今週は再び2.50割れに突入し、今週はかなり強い買いシグナル2.2486が点灯している。(売りターゲット2.3950〜2.4000)
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各通貨別チャートは新外為の森ホームページよりもご覧になれますのでご参照ください。
新外為の森 http://kentish.fc2web.com
★ 本ペットチャートでは3〜4段階分散投資をお勧めしています。常に少なめからの始動を心掛けてください。尚、最終的な投資・運用の判断はご自身の責任で行って下さい。
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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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