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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

ドル買いにも一服感、ポンドも反発レベルに突入?

最近は外食する機会多いため、定食屋に入る機会が増えていますが、おかずは別にしても、美味しいご飯が見つかりません。 我が家でも健康第一?として、玄米が混入しているが、どうしても玄米食に慣れませんね。味噌汁や玉子をご飯にかけて、ごまかしながら食べるが、やはり玄米は玄米! しかし、昨日、自由が丘の駅のそばで、美味しいご飯に出会いました。その定食屋〔ちょっぷすてぃっく〕の飯は光り輝いており、20年前に初めて新潟でコシヒカリを口にした時以来の味でした。本当に美味しいご飯にはおかずがいらないぐらい美味い。 しかし、玄米のおかげで、我が家のお嬢様は春から10キロの減量に成功したと豪語していますので、美味しいものはホドホドが一番でしょう。週に1度は自由が丘で食するのが楽しみにしています。為替も毎日美味しいトレードは存在しません。苦渋を味わうことから多くを学び、時にはサンタクロースの出番を待つぐらいの気持ちが必要なのかもしれません。

▲米大手証券ベア−・スターンズの9−12月期の決算発表は19億ドルの赤字となり、創業以来の赤字に転落したが、市場は動揺を見せていない。これで、今週は一連の米大手証券の決算が終了し、最終的にはゴールドマン・サックスの一人勝ちとなったが、不良証券化したサブプライム関連の空売りに転じたことで明暗を分けたが、改めて、サブプライム問題の深刻さを認識させられた状況である。反面、懸念材料が通過したことから、米ドルの思惑買いが生じている。一方、中国政府系ファンドを主体にして、他国からも出資支援を要請している状況下では、次年度以降も赤字計上が見込まれている模様である。既に出資した中国政府ファンドの損失額が6億ドルに膨らんでおり、中国当局でも物議を呼んでいる噂さえもある。
いずれにしても、不透明な米経済の減速は避けられない情勢ではあるが、一時的には利下げ観測が遠退いたとは言いながらも、実際には金利先物市場では少なくとも0.75%の利下げを織り込んでおり、今後もFFレート3.5%を視野に入れて臨む必要はあるだろう。米金利低下現象が株式市場を支えている大きな要因ではあるが、昨日発表された米景気先行指数が低下しており、第3四半期のGDPは4.9%と03年の第3四半期に7.5%を経常して以来の高水準であり、第4四半期は1%以下の成長が見込まれている。そして、フィラデルフィア連銀景況指数は-5.7まで下落し、03年4月以来の低い内容と米国を取り巻く経済環境は悪化の一途と言っても過言ではないだろう。
▲しかしながら、米経済悪化の影響は日本経済を直撃し、欧州経済にも波及することを必死であろうが、視点を変えてみれば、米経済がサブプライム問題を抱えて、最悪期を迎えている状態を察すると、米経済のどん底からの浮揚期待が高まりを見せている。中国や中東勢からの出資金はその一貫でもあろうが、本邦では3大メガバンクが一旦は巨額な資金要請を拒否したが、それなりの資金を供出することが予想され、世界各国が一丸となってサブプライム問題の収束に向かう体勢が整えば、米経済の回復とドルに対する信任が一気に呼び戻される。紆余曲折は避けられない情勢ではあるが、ドル資産保有国にとっても好都合なシナリオが実現する可能性もあるだろう。
▲本日はクリスマス休暇を控えて、海外勢は微調整の売買に終始するため、動意はかなり乏しいが、26日までの実質的に5日連続のクリスマスモードに突入する為、ワイドレンジで臨むしか良策はないが、ドル円112〜114円のレンジ、ユーロドルはポンド売りの影響から下値を探っているが、チャート上ではポンドの売られ過ぎの兆候があり、もう一段の売りが進んでからのポンド及びユーロロングに妙味がある。ユーロドル1.42〜1.4450のレンジ幅で臨むことを勧める。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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