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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

ドル円111〜112円戻り売り相場へ!

超スローモーション

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昨日は久しぶりに映画鑑賞、前々から観たかった作品が『自虐の詩』、ちゃぶ台をひっくり返す場面見たさに渋谷まで参じました。内容的には無理がありましたが、終盤では結構泣ける場面もありましたね。 世の亭主ならば、生涯に1度はやって見たいと光景ですが、日ごろのウップンを映画でと勘違い、やはりストレス解消にはなりませんね。先週から奥方がパリ旅行中なものですから、鬼の居ぬまに洗濯と思っていたが、残されたお嬢様がわがまま放題、炊事洗濯、弁当作りまで、奥方達の大変さが身に染みている次第です。
まあ、確かに心身ともにリフレッシュするには、少なくとも一週間以上は欲しいものです。
休刊日をどんどん取り入れることが為替に負けない方法ですので、ご一考ください!

▲昨日はADP雇用統計や労働生産性の増加を受けてドルが堅調に推移する展開になり、過小評価されている米ドルが見直されている。 ADPの雇用デ−ダによれば18万人の増加予想と当初の3倍増であったことが、サプライズとなった模様であるが、ADP自体は市場の撹乱要因でもあり、先に発表された(米) 11月ISM製造業景況指数や一連の経済指標から判断しても、民間のADP統計の信憑性は依然として問われており、米ドルの上昇は限定的と判断し、もう一段の上昇があれば、ドル売りを模索することが賢明であろう。
市場は米米大手金融保証会社MBIAの資本不足でドルの上値が重い状態であったが、米経済の減速懸念とは裏腹に、相対的な雇用改善ムードが拡がりを見せ、総じて、ADPの数字を好意的に受け止めたことが、最終的にはNYダウの上昇にも繫がった模様ではある。 しかし、一触即発の状態であることには変化がなく、懸念されている明日の米雇用統計に対する不安感が一時的には払拭され、期待感が全面に押し出されている状況と判断し、常にポジションの縮小を試み、どちらにも動けるシナリオで臨むことが今後のポイントになる相場であろう。
▲一方、サブプライム問題の早期解決を目指すブッシュ政権としても、米ドル離れ阻止と抜本的な金融緩和策が求められており、これから発表されるブッシュ大統領のサブプライムローンに対する救済措置で米国の意気込みを確認したいところであろう。しかしながら、住宅価格の下落が止まらない限りは、利払い延長による優遇策では一時凌ぎに終わる公算が高く、米経済の後退を早める可能性と救済措置の限界も報じられている。
FOMCの利下げ幅に関しても、市場は0.25%の利下げは完全に織り込んではいるが、0.5%の利下げ余地を残しているため、株式市場への好感度に繫がっているだろうが、NYダウが高値から半値戻しのレベルに達しており、利益確定売りが株式市場の上昇を阻む可能性がある。いずれにしても、強い米ドルには原油価格の下落が必要であり、同時にリスク回避が市場のテーマだけに変わり身の早い相場展開には要注意である。ある程度のレンジ幅を想定して臨むことを勧めるが、ドル円が111円台に乗せたことから、下値が堅調であるが、111円前後では利益確定売りと損失確定が交錯しており、その上実需の売りが同レベルから散見されているように、次第に上値の重さが生じるだろう。米ドルの戻り売りが賢明であり、ドル円111円台半ばの売りを勧める。ユーロドルはポンドの利下げが濃厚なだけに、つれ安の状況であり、ユーロドル1.45台半ばからのロングならばリスクは限定的であろう


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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