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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

気分転換に巨人戦観戦?

今朝、久しぶりに「鈴木さん速達ですよ」の声、瞬間的に嫌な予感もしたが、郵政が民営化になったら速達はもっと早くなるのか、遅くなるのか、それとも消滅するぐらいの競合社会になっているのかと老婆心が!
今年はさすがの巨人ファンの私でもチケットを買って球場まで足を運ぶ気持ちにもならなかったが、偶然,「外為どっとコム」さんのメールでヤクルト対巨人戦の招待券を抽選で配布と聞き、応募したところ、さすがに早いと言うか、誰も興味を持たないのか、ご親切に会員でもないのに速達で届けてくれた次第である。気分転換になるかどうかはわからないが、負けることが前提であれば、それほどストレスは溜まらないと信じて、今週末に今年最初で最後の応援に行くつもりですが。
追伸:あつかましいお願いですが、次は内野の指定席でビールとおつまみ尽きでお願いします。酒匂塾長へ

●好調な兆しを感じさせる日経平均株価の上昇も、政局不安(つまらぬ意地の張り合い)の下では株価上昇はありえない。小泉首相も自ら蒔いた種を刈り取る宿命になるのだが、任意期中で蒔いた郵政の種は全く育たなかったことになるが、カビが密集し、こびりついている種にいくら肥やしを施しても無駄であることは明白であり、自民党分裂、崩壊、民主党政権誕生しか日本経済を救えないのかもしれない。政局が安泰でなければ円高も株高もない。
▲人民元の話題が遠のけば、原油価格の高騰が再燃し、テロが一段落すれば政局不安と材料には事欠かないが、為替市場参加者のテンションは高いが、市場全体の方向感が更に乏しい中での売買だけに、100ポイント前後の乱高下でも、ストップロスを巻き込み易い環境であることは間違いない。特にシカゴのIMM先物通貨の米?ロングの存在が気になる局面でもあり、ポジション調整の米ドル売りが目玉になりやすい。ユーロドルの強さはユーロ経済が示しているように過度の期待は出来ないが、米ドル金利の優位性にも限界点が見え隠れする状況では、一方的な米ドル上昇は見込めない。FOMCによるFFレート0.25%の利上げシリーズも米国債の30年物の登場で雰囲気は一変する可能性も生じてきた。
ユーロドルの反発が直接米ドル離れを意味するかは定かではないが、今週初めからのストップロスの状況を見る限りは、投機筋の積極的な米ドル売りが生じたのは間違いなく、いまだに、損失確定の売買が実施されている状況下では、ユーロドルのロングから入るほうが賢明である。しかしながら、狼狽的な米ドル売りを期待しても、すでにターゲットゾーンにあると見られ、積極的な米ドル売りは控えることが肝心である。バランス的には少な目のユーロドル買いとドル円買いに妙味が生じており、ユーロドル1.2250の買いとドル円の110円台後半の買いを推奨する。現状では戻り局面期待したほうが賢明である。
いずれにしても、マーケットの参加者も平常心でなければ参加すべきではなく、ポジションがアゲインストであれば、ポジションの縮小だけを考えたい。明日の雇用統計よりも来週のFOMCと郵政民営化が比重を置いた方が得策であるが、狼狽的な売買が主導する相場ではテクニカルやファンダメンタルズ分析よりは、値ごろ感を優先すべきである。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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