ドル売り? ユーロドル売り? 円売り?迷う時には小休止!
読売巨人軍が運良くペナントレースを制したが、中日と阪神の猛攻に会い、3位転落した時には、今年から導入されるクライマックス・シリーズ(3位まで権利)に感謝し、内心ホッとしていましたが、いざ優勝が決まると、巨人ファンとしては何故と言う気持ちが強くなりますね。 しかし、本家本元のメジャーリーグではワールドシリーズに向けて死に物狂いの争奪戦が始まっていることを考えると、まだまだ恵まれて言えるのでしょう。系列の日本テレヒでさえも放映しなかった事実は嘆かわしいですが、スポンサーがつかないプロ野球に問題があり、日本テレビに抗議してもどうにもなりませんね。為替の世界でも事があるごとに、文句を言ってもだれも聞いてはくれませんし、お金は戻ってきません。荒れ相場が続いていますが、学習効果と認識して頑張りましょう。中途半端なトレードは禁物!
▲G7を控えて、連日のようにユーロ圏諸国からユーロ高牽制の動きがある。対米ドルのみならず、円そして人民元に至るまでユーロ高を懸念する声が拡大しつつある。ユーロドルが9月20日前後に1.4000越えを見せた時から問われていた話題ではあるが、米金利の利下げが実施された直後でもあり、又、信用収縮リスクによる米ドル離れが加速する状況を踏まえれば、ユ−ロドル1.400が時間の問題であったことが裏付けられる。その後のユーロ圏内では、ユーロ高は原油価格の高騰、そしてインフレ抑制にも寄与しており、一部歓迎するムードはあったが、しかしながら、余りにも早いペースのユーロドル高により、貿易不均衡が表面化している。ユーロドルは一部ではユーロ介入の噂もあるが、G7を直前に控えていると、相場が不安定な時期にはしばしば話題に上ることである。 いずれにしても、日米の合意がなければ、介入効果も限定的であり、単独介入では、却ってユーロドル上昇にも繋がる可能性がある。ただし、日米欧の協調介入となれば、相場は一変してしまうため、それなりの備えは常に必要である。
新規ユーロ導入についても、来年早々にはマルタ(人口40万人、面積淡路島の半分)などの新規参入が控えてはいるが、ユーロ圏内では今後の新規参入を目論んでいる他のユーロ圏諸国にとっては、ユーロ高に対する魅力は増しているが、一方、既存のユーロ諸国には確実に温度差が拡大していることになる。人口密度は米国を優に凌いでいるが脆弱性も増している事は否定出来ない。ユーロドル1.400に再び舞い戻る可能性が色濃くなっている状況である。その見極めの一つが今晩のECB理事会であり、トリシェECB中銀総裁の発言に注目したい。
▲穿った見方をすれば、G’7においては為替が主要問題になる可能性もあり、米国としても、今までは人民安や円安論議にお茶を濁す程度でもよかったが、今回ばかりは、震源国としての責務を考慮すると、サブプライム問題と信用収縮リスクに伴う米ドル安を単に見過ごすわけにはいかないであろう。そして、米国にとっても、これ以上の米ドル安容認は、更に米ドル離れが深刻化し、世界基軸通貨としての存在まで疑問視されることになる。世界経済にとっても、過度な米ドル安を一掃する良い機会かもしれない。
安全性を考えるならば、米ドルショートはもう一段の上昇を見てから断を下すことが賢明であろう。ドル円117円前後、ユーロドル1.400前後にドル売りの焦点を当てて臨む事を勧める。
いずれにしても焦点は明日の米雇用統計の結果であるが、昨晩発表されたADPの予測が珍しく事前予想と一致しており、米ドル買いに傾斜している相場展開であり、米ドル売りを急ぐべきではないだろう。繰り返しになるが、上記のドル円117円前後の売りと、ユーロドル1.400前後までで待機することを勧める。ドル円の買いは116円割れ、同時にユーロドルは1.41台半ば以上の売りと限定して臨む事が一考であろう。