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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

優先順位は!! お盆休み>暑さ対策>為替、

燻り続けていたサブプライム問題が欧州市場にも飛び火し、懸念されていた事態が一挙に表面化したことにより、世界経済にとっては試金石の状態にある。各国の資金供給も事前に打ち合わせしたかのように、協調性が取れており、既に報道されたように日米欧では34兆円もの資金供給がなされ、事の重大さを物語っている。今後も信用収縮の動きが強まることから、金融不安と資金不足を案じた処置ではあるが、株式市場と債券市場にも大きな影響を与えるため、現実には今後の情勢を見極める時間が必要である。一般的には資金供給は短期金利の上昇を抑える効果はあるが、今回のような日米欧、そしてカナダ、豪州をまじえた世界的規模の資金供給は稀なケースであり、サブプライム問題の深刻さが窺えるが、先ずはサブプライム問題の実体解明が求められるところである。
▲米国が発信源である以上は米国主導の資金供給は万全を配して行なわれるため、一応、資金の流動性には問題は生じないが、金利抑制力が働くため株式市場には安堵感が生じるため、株式市場の続落に歯止めをかけることになるだろう。一方、債券相場においては、世界マネーがリスク回避策とした債券買いが発生するため、利回り低下に繋がると見られる。しかしながら、信用リスク不安が増幅すれば、資金不足を補うため株売却と債券売却に波及するだけに、予断が許せない状況が続くと見られる。為替相場にとっては、各国の金利動向、株式動向に照らし合わせながら、かなり難易度の高い相場が見込まれ、基本的にはポジション調整相場と化すことが予想されるが、同時に円キャリー解消の動きが早まる可能性はあるだろう。
▲IMM通貨先物(投機筋)の推移も急速に円ショートが3万4千枚まで縮小しており、統計的にはドル円115円台までの円高をイメージさせるが、スイスフランまでがロングになる寸前であることからも、急速に投機筋のポジション修正局面が訪れていると見るべきであろう。 機関投資家を通じたファンド系の動向に関心が注がれるため、当面は市場動向を見守りながら控え目な戦略に徹するのが賢明であろう。
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今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日 2007年8月12日(日)週末の終値ベースサブプライム問題に端を発し、為替相場のみならず、株、債権相場に対しても、今回のように信用収縮が過剰に反応している状況下では、為替相場の振幅度は測りづらいのが現状である。テクニカル分析で対応できるのはストップロスを如何に効率良く機能させることになるが、積極的な売買に限界が生じ易い状況である。先週は米ドルの売られ過ぎとクロス円の急落の可能性にも触れたが、未だに本チャート上では米ドルの買い余地が残っている。ドル円に対しては限定的な買いシグナルが点灯しているが、他の通貨にはそれ以上に強い米ドル買いシグナルが点灯しており、特に高金利通貨であるポンド及びオセアニア通貨に対しては強い買いシグナルが発生している。必然的にクロス円は未だに高値圏を推移している状況と言えるだろう
各通貨別チャートは各通貨をクリックしていただければ、ご覧いただけます。
新外為の森 US$チャート(ユーロドル/ドル円)米ドル⇒買い
ドル円 ユーロから見るドル円相場 (ユーロドル⇔ユーロ円)
平均乖離幅0.1000 現状乖離幅0.1145→0.1108
1÷ユーロドル1.3699=0.7300−100÷ユーロ円162.20=0.6165(0.7300−0.6165)=0.1135⇒ドル円118.40
先週の買いシグナル118.00から、今週も引き続き買いシグナル118.40で点灯している。
(売りターゲット120.00〜121.50) 過去週間ごとの乖離幅と売買シグナルは以下の通り。119.65売り→115.85買いclose→121.50売り→116.85買い→118.30売りclose→116.65買い→118.10売りclose→123.45売り→123.85売り継続→122.50買いclose→123.35売り⇒121.30買いclose様子見⇒118.50買い→118.00買い
ユーロドル(ドル円−ユーロ円)平均乖離幅40円 現状乖離幅44.50⇒43.80)
1.38台の強い売りシグナルから1.36台へ突入したが、先週の1.3771の強い売りシグナルから再び今週は1.37前後まで下げているが、依然として1.3699の売りシグナルが点灯している。 (買いターゲット1.3350〜1.3480)過去週間ごとの売買シグナルは以下の通り。1.2875売り→1.2511買いclose→1.3335売り→1.2875買いclose→1.3318売り→1.3536売り→1.3651売り→1.3368買いclose→1.3464様子見→1.3784売り⇒1.3825売り→1.3637売り継続→1.3771
豪ドル(ドル円−豪ドル円 平均乖離幅22円 現状乖離幅(17.20⇒18.40円)
強い売り0.8796シグナルから、急落を見せているが、先週の強い売りシグナル0.8542に引き続き、今週も0.8446の売りシグナルが点灯している。
(買いターゲット0.8050〜0.8300)過去の週間ごとの売買シグナルは以下の通り。
0.7917売り→0.7810買いclose→0.8164売り→0.8335売り→0.8374売り→0.8181買いclose→0.8444売り→0.8416買いclose→0.8577売り→0.8796売り→0.8515売り継続→0.8542売り継続
NZドル(ドル円−NZ円 平均乖離幅32円 現状乖離幅28.15⇒30.05円)
強い売りシグナル0.7972から、断続的な売りシグナルが展開している。先週の売りシグナル0.7614に続き、今週も売りシグナル0.7462が点灯している。
(買いターゲットは0.7150〜0.7350) 過去の週間ごとの売買シグナルは以下の通り。
0.6828買い→0.6975売りclose→0.7473売り→0.7424売り→0.7359売り継続→0.7257買いclose→0.7643売り→0.7543買いclose→0.7819売り→0.7860売り継続→0.7972売り→0.7646売り継続→0.7614売り継続→0.7462売り継続
カナダドル(ドル円−カナダ円 平均乖離幅15円 現状乖離幅6.35⇒5.95円)
先々週の1.04台後半からの買いシグナルから、一時的には1.06台半ばまでの上昇を見せたが、先週の1.0569の買いシグナルに引き続き、今週は1.0529買いシグナルが点灯している。(売りターゲット1.0850〜1.1150) 過去の週間ごとの売買シグナルは下記の通り。
1.1855売り→1.1596買いclose→1.1773売り→1.1379買いclose→1.1162売り→1.1078買いclose→1.0610買い→1.0679売りclose→1.0484買い→1.0647買い継続→1.0569買い
ポンド(ドル円x2−£円 平均乖基準離幅5円 現状乖離幅−4.00→−2.90円)
ドル円118.40x?=236.80−ポンド円239.70=−2.90円。
2.0556から強い売りシグナルが継続しているが、先週の2.0407売りシグナルに続き、今週は売りシグナル2.0245が点灯している。
(買いターゲット1.9750〜1.9950) 過去の週間ごとの売買シグナルは下記の通り。
1.9636売り→1.9105買いclose→2.0021売り→1.9748買いclose→1.9836売り→1.9696買いclose→2.0556売り→2.0253売り継続→2.0407売り継続
スイスフラン(ドル円−スイス円 平均乖離幅22円 現状乖離幅18.90→19.60)
先週の強め買いシグナル1.1907から、今週は通常の買いシグナル1.1984が点灯している。(売りターゲット1.2080〜1.2130) 過去の週間の売買シグナルは以下の通り。
1.2069買い→1.2194売りclose→1.2057買い→1.2270売りclose→1.2420売り→1.2223買いclose→1.2027買い→1.2080売りclose様子見→1.1907買い
オセアニア通貨裁定取引(平均基準乖離幅10.00円 現状乖離幅10.95→11.65円)
乖離幅は拡大しており、久しぶりに11円台を回復、11.65円からの豪ドル円売り/NZドル円の少な目からの始動が可能。過去の週間の乖離幅は以下の通り。
15.40→13.90→10.55→10.55→9.90→12.25→9.40→11.30→11.45→11.05→11.45→10.30→11.80→11.25→10.75→9.85→10.75→10.40→9.35→10.20→10.00→10.30円→10.95
(クロス円の売買には円相当額を一致させる。または豪ドル/NZドルの直接取引)
単純加算方式 ユーロ円+ドル円
過去の四半期ごとの平均は2006年度第2四半期259円、第3四半期264円、第4四半期271円、 2007年度第1四半期276円、第2四半期284円。7月の週間ごとの経緯は289.90円、291.45円、290.05円、289円、280.10へ急落。先週は280.50円と変更と円高基調で推移している。今週はドル円118.40+ユーロ円162.20=280.60円。(275円以下は円高&285円以上は円安の目安)
欧州3大通貨ペア(様子見)
ユーロポンド『平均乖離77円 現状乖離幅78.30⇒77.50円』
先週の0.6748の様子見から、今週も引き続き0.6767で様子見が継続中。過去数週間の売買シグナルは以下の通り。
0.6775売り→0.6701買いclose→0.6567買い→0.6590売りclose→0.6859売り→0.6778買いclose→0.6787売り→0.6736買いclose→0.6733様子見→0.6748様子見
ユーロスイス『平均乖離62円 現状乖離幅63.50⇒63.40円』
先週はポジション解消の1.6398買いシグナルが点灯したが、今週は、再び様子見に突入。
過去の売買シグナルは以下の通り。1.6195売り→1.6073買いclose→1.6439売り→1.6417買いclose→1.6575売り→1.6509買いclose→1.6620売り→1.6559買いclose→1.6604様子見→1.6473売り弱め→1.6398買いclose
ポンドスイス『平均乖離42円 現状乖離幅42.60⇒42.10円』
先々週の売り2.4465シグナルに対して、先週はポジション解消買い2.4299が点灯し様子見が続いたが、今週も引き続き2.4266で様子見状態である。過去の数週間の売買シグナルは以下の通り。2.4208買い→2.4235売りclose→2.3644買い→2.3862売りclose→2.3435買い→2.4357売りclose→2.4463買いclose→2.4688売りclose→2.4465売り→2.4299買いclose様子見
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各通貨別チャートは新外為の森ホームページよりもご覧になれますのでご参照ください。
新外為の森 http://kentish.fc2web.com
★ 本ペットチャートでは3〜4段階分散投資をお勧めしています、常に少なめからの始動をお願い致します。最終的な投資・運用の判断はご自身の責任で行って下さい。
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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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