円キャリー! 再開ドル円117円⇔手仕舞い120円?
少子高齢化にともない新ビジネス増えているが、某人材派遣会社のチラシには、団塊世代のコミュニケ−ション不足と評して、定年後に話し相手に困らないように派遣スタッフを用意しているそうだ。彼らの売り文句は『人との付き合いが減ってしまった。一人暮らしで話し相手がない方。昔の思い出を話したい方。若い世代とのおしゃべり。』と思い当たることばかりかも?
確かに、気位の高い奥様と生意気なご令嬢の会話は減少傾向にあることは間違いない。しかしながら、娘の個人教師でも1時間4000円と高いのに、どこ馬の骨とも判らない話し相手の料金が1時間6000『交通費別途』には驚かされますね。
為替はネット取引が主流ですので、一人相撲になりがちになりますので、時には他の投資家とのコミュニケ−ション(情報)を積極的に交わすことをお勧めします。一挙両得かもしれませんよ?
▼株式主導の為替相場と化しているのが現状であるが、直近の株式相場の乱高下によって、為替相場も右往左往している。相場全体には債券市場が賑わいを見せているように質への回避が先行している模様である。
当然ながら、株式相場の乱高下が為替相場への難易度を増すことになるが、原油価格高騰、キャリートレードの手仕舞い、ヘッジファンドに対する懐疑的な見方、そして、サブプライム問題に端を発した住宅ローンの焦げ付きと重なれば、リスク回避策が優先されるのが市場真理であろう。
今後もNY株式市場を睨みながらのトレードになると思われるが、昨日の米株式市場も米経済指標とは関係なく、最後の30分間で200ドルもの急反発を見せたように、マーケットに対する疑心暗鬼がなせる相場展開であり、ポジションを一方向に傾けられない状況である。
米国経済に不透明感が残る状況下では、事が生じてからのポジション取りに専念したほうが賢明な相場と言えるだろう。
いずれにしても、不安心理が先立つ相場展開であり、ある程度のレンジ幅で売買を速める展開が予想されるため、当面はドル円では117円台のロングと120円台のショートのイメージで臨むことがリスク回避にも繋がり、同時に精神的にも余裕を持ったポジションが形成されるであろう。
▼ドル円はこの数日間で123円から118円割れの5円強の下落を見せたことにより、次ぎの節目であるドル円115円に絞られることになるが、円キャリーの根源である金利格差の縮小に時間を要するため、急速に円高が対米ドルで進行することはないだろう。現状では120円の上値が比較的強固になったと判断するぐらいで問題なく、日米金利格差を考慮すれば、117円台からのナンピン買いならばリスクは軽減されるはずである。
●先物為替(Forward)を例に取ると、半年先物では米ドルが円に対して2円50銭のディスカウント相場であり、要するに現状の118.50円前後のスポット(直物)から算出しても、半年後は116.00円のプライスが形成されている。1年先物では115円割れの114円がブレークイーブンとなれば、おそらく衝動的なドル買いが増えても不思議ではなく、投信ファンドによる円売りが息を吹き返す可能性は大きいだろう。
まして、投信ファンド自体が3年単位で設定されていれば、110円割れには2年で達成し、3年では105円割れのドルロングも充分可能になる。反面、仮に円安に振れたとしても以前の円キャリートレードのように123〜124円までの円安を望まずに、利益確定売りも、120円〜121円前後に設定するシナリオも必要である。ドル円以外の通貨に関しては、円安のピークが過ぎたと言いながらも、もう一段の下げの展開を見ない限りは、安易には勧められない状況である。ディトレード的な売買は別勘定と捉えて、余裕資金があれば、長めのトレードに着眼することを勧める。