ドル円122円ニュートラル⇒ユーロ高とドル安
2つの通貨ペア乖離幅チャート上ではユーロドルが高値圏で推移しており、売り局面に差し掛かっている。ちなみに米ドルは売られすぎの兆候を示しており、そして、ドル円は122円前後でニュートラルなレベルに達している。
★US$チャート ★ドル円 ★ユーロドルのみ更新させて頂きますので後ほどご覧ください。
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▲日銀金融政策決定会合で8:1で金利据え置きが決定とほぼ事前予測通りの結果である。その後の福井日銀総裁の記者会見に注目が集まり、内容的にはいつでも利上げが実施されても不思議ではない文言が見られる。海外勢も金利据え置きとは言いながらも、前回よりはかなり利上げに対して前向きに捉えており、円買い要因と解釈している。但し、利上げが実施されない以上は円買いも限定的であると判断しており、ドル円売りの背景から、米ドルの上値が重いと判断して、ユーロドル買いに安心感を持ち始めている状況である。
いずれにしても、福井日銀総裁もあれこれと遠回しな理由付けをしているが、日銀は政策金利を徐々に引き上げていくと断言しているように、日銀総裁と日本政府との意思の疎通の問題であると言えるだろう。8:1の票が示すように苦戦は強いられるが、参議院選挙前の目いっぱいの抵抗なのかもしれない。その後に津田財務次官がお決まりの発言『日銀には金融面での景気回復を支えて欲しい』があったが、むしろ、既に利上げのタイミングを何度となく逸してきた責任説明が問われても不思議ではないだろう。結局は水野審議委員一人の奮闘で終了したが、政府に迎合することなく、日銀総裁自ら反対票を投じるぐらいの英断が必要なのかもしれない。
▲米ドルの上値が重い展開が続くが、円買い及びユーロドル買いにも材料不足の感も否めず、更に米ドルを売るリスクが生じるだろう。そして、ドル円122円割れからの円キャリーの存在がある限りは、ドル円の下値も限定的と見るべきであろう。
ドル円121円台半ばの買いとユーロドル1.38台からの売りを勧める。今晩の米貿易収支も注目しなければならないが、現状では相場を大きく動かす材料ではなく、過剰に反応した際の逆張りで対応することも一考である。
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