円買いは限定的!利上げのない日銀総裁発言
東京地方は昨日梅雨入り宣言しましたが、しかし、今日からは晴天が続く模様。衛星ナビを駆使しても難しいのが気象情報? ちなみに当たる確率は58%だそうです。既に、梅雨入りが遅れていることもあり、気象庁も焦りが生じたのでしょうが、異常気象とは言いながらも、勇み足の予感がしますが。
我が家でも昨年の夏に購入したハイビスカスが越年し、昨日紅い花びらが満開となりました、私自身も庭いじりが好きで、毎年ハイビスカスを買ってくるのですが、特段な手入れもせずに、越冬したのは初めての経験でした。やはり異常気象を感じさせます。地球温暖化を再確認した?次第です。
既に、為替の世界ではキャリ−トレードは異常現象?ではありませんが、異常に膨らんでいる事は確かなようです。夏場にかけての米国のハリケーン情報も気になりますが、日本のキャリ−トレード台風に対する備えも必要かもしれません。
▼本日の日銀総裁記者会見を控えて、ドル円123円前後での微妙な攻防が続いている。
各国とも利上げ競争に突入した感が強く、円の劣勢が強まる情勢には変化が見られない。世界株式市場は金利上昇にも関わらず、上げ基調を強めており、世界経済は好調な景況感を裏付けていると言えるだろう。反面、出遅れ感の強い日経平均株価は本日も18,000円前後で一進一退を繰返しており、低金利効果が必ずしも反映されておらず、潜在的なデフレ経済の後遺症が案じられる状況である。日本政府としても、安易な利上げ実施によって、株式市場の安定が損なわれることを危惧して、後手後手の金融政策を支持するしかないのであろうが、金利上昇による経済活性化も考慮しなければならず、個人的には利上げが株式に悪影響を与えると見るのは早計であると判断するが、日本政府及び日銀当局の英断が必要なときであることには間違いないだろう。
本日の日銀金融政策決定会合では、ほぼ据え置き金利は確定しているため、福井日銀総裁のタカ派的な記者会見に注目は集まっており、市場の動きは模様眺めが大勢を占めている。昨日は4年半ぶりの円安レベルに達してはいるが、同時にタカ派的な福井総裁の発言が期待されるため、高値警戒感が先行しており、上値も限定的と見るべきであろう。
しかしながら、福井日銀総裁の利上げのない強気発言ではインパクトに欠ける事は否めず、短期シナリオとしては、一時的な円高局面に収まる可能性が高いだろう。ドル円122円台半ば割れからのロングに妙味が生じる相場と判断して、同レベルの買いを推奨する。
いずれにしても、本日の日銀政策発表で金利関連相場の整理局面を迎えると判断するが、一般投資家が金利で一喜一憂する相場展開は難易度を高めるため、余裕を持ったレンジ幅での売買を再考するときでもある。
▼補足的説明になるが、2002年12月以来のドル円123円が単なる円安と捉えるかは微妙であり、その間における各国の金利差を比較すると、2002年12月当時の米金利は1.75%であり、今現在のFFレートが5.25%と3.5%の上昇を見せており、一方、円金利はゼロ金利から0.5%と僅かな上昇でしかなく、その間の日米金利差が3%拡大した状況を踏まえると、円安ではなく、米ドル安が根底にある相場である。ちなみに当時のユーロドルは1.000であり、ユーロ円は123円、金利は2.75%→4%(1.25%up)、ポンド4%→5.5%、豪ドル4.75%→6.25%など、金利の上昇率に反して、米ドル安が加速的に進行した4年半と言っても過言ではないだろう。
本日の福井日銀総裁の記者会見で、デフレ経済からの旅たちの明かりが灯ることを期待するが、7月の参議院選挙後に想定される利上げ0.25%では既に失望感も生じている状況から、円安の歯止めにはならないだろう。122円前半の買いと123円台半ばの売りを推奨する。 先にも述べたが、短期シナリオならば、123円ショート、損切り123.20円、買い戻しレベル122.20〜50円で臨むことも一考である。