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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

スピード違反はキャンドル・オセアニア通貨?

誰が主演?

誰が主演?

昨日はレポートの合間を縫って、奥様と映画館へ。奥様お気に入りのジョニ−・デップとオーランド・ブルーム競演の「パイレーツ・オブ・カリビアン」ワールドエンドを観賞してきました。3時間の長編作品で日ごろの寝不足が災いしたのか、居眠りするたびに警告のエルボーが3~4度飛んできましたかね。さすがに疲れて,帰宅後も睡魔が襲ってくるため、レポートにも支障が出る始末。しかし、突然の雷雨とともに、大粒のヒョウが降りはじめて、一変に目が覚めた次第です。東京ではなかなか見られないほどの大粒のヒョウでしたね。怖いものを表わす言葉で地震・雷・火事・親父とありますが、地震・雷は文句なく別格ですが、親父は既に脱落していますので、次に控えるのはなんでしょうかね。語呂合わせは悪いが「地震・雷・為替・女房」の時代かも知れません? 為替はリスク管理が出来ていれば怖くはありませんが、ただし「地震が大自信」に変わる時は怖さが倍増するでしょう。

▼昨日の米第一四半期GDP改定値は下方修正されたが、一方、米5月シカゴ購買部協会景気指数米経済指標などが予想を上回り、一進一退の展開であったが、GDP下方修正には米経済のソフトランディングの最終段階と楽観的な見方もある。 元々改訂値にはそれほど反応しない為替相場ではあるが、依然として、米経済の不透明感は払拭できない状況である。市場の関心事は今晩の米雇用統計を中心にした米経済指標に注目は集まっており、模様眺め主体の状況にならざるを得ない状況であるが、過熱化した株式市場を背景にして、為替相場への影響も計り知れない状況でもあり、難易度は増しているため、少な目のポジションで留意することが賢明であろう。
▼世界株式市場も軒並み堅調に推移しており、既に懸念されたキャリートレード手仕舞いを払拭する状態に向かっており、株式市場の安定に伴い、キャリートレード意識がさらに高まる傾向が考えられる。同時に原油価格の高止まりが予想されており、その一環がカナダドル及びオセアニア通貨の有資源国通貨の上昇を演じているとも言えるだろうが、キャリートレードの波が上記通貨にも反映していることも否定出来ない。
いずれにしても、利上げができない低金利政策の宿命であるが、一時的な円買い調整が生じても、マーケットが沈静化すると円キャリ−トレードに投資意欲が舞い戻る状況にある。ドル円122円レベルを中期的なキャリートレードの対象として考える事は可能であるが、短期的には危機感もあることは否めないだろう。同時に投信ファンドの設定が更に円キャリーを後押しできるか微妙な水準だけに、キャリートレードを敢行するならば、ヘッジ機能を兼ねて、少なくとも3通貨以上の円キャリーポジションを保有することを勧める。ドル円、ユーロ円、そして高金利通貨であるオージ円またはキュウイ円のどちらかひとつを選択して、遂行することを勧める。
▼一方では、ドル円122円を超えてくると一段と高値警戒感が増す状況を考えなければならず、ストップロスとオプショントリガ−狙いによる122円越えの可能性は高いが、その後の実需の売り圧力と利益確定売りなどを考慮すると、122円台からの新規ロングポジションとしてのリスクは一考しなければならない。上値限定と判断して、ドル122円の売りと122.20~30のストップロス買いを併用して望むことを勧める。
ユーロドルは来週のECB理事会の利上げ観測からもユーロドルの下値は堅調と判断するが、昨日と同様に欧州勢からのユーロ高懸念の動きも見られるため、上値の重さが生じている。米経済指標待ちの情勢であるが、1.34割れの買いと1.35前後の売り姿勢は変わっておらず、同レベルでの売買を推奨する。


監督 ばんざい

監督 ばんざい

為替にお手あげの方「ばんざい」はこちらの映画がよいかも!


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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