外国為替取引ニュースサイト

  1. トップページ
  2. >コラム・レポート
  3. >鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー
  4. >為替のプロもただの人!

コラム & レポート

バックナンバー

鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

為替のプロもただの人!

●全英オープンを4日間満喫したため、為替でもないのに寝不足の日々が続きましたが、ポジションがなければ楽しみは倍増しますね。いくら苦慮しても方向感も見えず、成果のあがらない為替相場を一休みすることも良策と感じた週末でありました。
●ゴルフの世界でも一流プロがアマに負ける時代、宮里藍ちゃんの出現以来は驚くべきニュースでもないが、米国の15歳のミッシェル・ウィも男子プロ顔負けのドライバーで男子プロを打ち負かしている。しかし、全英オープンの舞台だけは男子プロの見せ場でしょうが、想像を絶するほどの難コースですね。為替の世界であったら、思考錯誤している騒ぎじゃなく、一目散に逃げるしか策はないでしょね。運もなければいけないし、勿論コース戦略も含めて、グリーン上の読みと、3拍子も4拍子も揃っていなければ勝てないのでしょが、近来ないプロとアマの違いを感じさせるゴルフでしたね。為替のプロといっても知識だけでは通用しない時代、テクニカル分析だけではプロとアマの境目もない、結局はファンダメンタルズを基にルテクニカルの応用編が重視されないと勝てないのが為替の世界であるが、豊かな知識よりも、豊かな資金と余裕が勝敗を左右することが多いのも事実である。

▲今週は経済指標よりも20日、21日のグリーンスパンFRB議長の議会証言に集約される傾向が強く、おそらく内容的な変化は見られないと思われる。米経済指標以上に関心が高いFRB議長の証言だけに、今回も注目度はNo.1であるが、終始慎重論が予測されるだけに為替に対する影響も少ないと判断する。 流れからは米ドル買いが優勢であるが、一方、シカゴIMM先物通貨の円ショートが近来ないほどの高水準でもあり、米ドル買いを躊躇させる材料である。米ドル売りの調整が進むところであるが、急変しても111円台の半ば割れまでと見ればリスクも限定的と思われる。しかしながら、かなり大量なストップロスを警戒する必要もあり、111.50から110.50までの断続的なストップロスも見られると聞く。
●現状の段階では、どうしてもストップロスを意識する展開は避けられず、ユーロドルにも同様なことが言えるため、明らかに金利格差の米ドル買いが優勢であっても、米ドルのロングを拡大することには問題がありそうだ。基本的には上値の重い展開が続くと見るが、ドル円の112.50以上の売りが基準になるが、リスク限定を優先させる事が賢明であり、もう一段の米ドル売りが生じたときの米ドル買いを勧めるところだが、すでに想定された範囲の歪みであるだけに、2段構えの米ドル買い111円前後にしか妙味は少ない。
●米ドル買いに安心感があるレベルでもなく、心理的な思惑が明暗を分ける確率も高く、過度なポジションをキープする事は賛成できないが、リスクの幅から言えば、依然として米ドルの急落に重心を傾けたほうが賢明であり、112円台半ば以上の米ドルショートとユーロ?の1.2000前後のロングにだけ焦点を絞ることも賢明である。虻蜂取らずの結果だけは避けたいところであり、二兎追う局面は避けねばならないため、諦めも肝要である。
*******今週のペットでも判る簡単チャとート推奨*******
◎ ドル円売り 112.20 売り推奨 
◎ 豪ドル円売りNZ円買い(裁定取引)継続 乖離幅8.00以上
◎ NZドル買い、ポンド買い
◎ カナダドル 様子見へ 閉じる段階
***********************************

プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

ニュースクラウド