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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

積極的なストップロスを! 

夜遅くまで米経済指標に一喜一憂ではこれからの長期戦には勝てませんね。知らず知らずに為替症候群に陥っている方も多いようですが、難易度もハイレベルであり、大怪我をする前に小休止も必要です。今晩からは為替を忘れて、ゴルフの全英オープンに集中することにします。寝不足が続くことには変わりがありませんが、精神的な開放感がなければ為替には勝てません。時には相場から離れる時間が必要です。今回開催されるセントアンドリュ−スのタコツボバンカーにつかまったら、一流プロでも退散するぐらいですから、引き際が重要ですね。ペナルティーを教訓にすれば、次回の戦略が立てやすくなる。スーパーショットばかり描くのがアマチュアたる長所ですが、金銭が絡むと短所に早変わりすることも忘れてはいけませんね。と自問自答しております。

●不可解な売買が続く時には戻りも早い展開になるケースが多く、ストップロスを間近に置けば逆張り作戦も効果絶大になる。ストップロスを置く時に安易に50ポイント、100ポイント離れて,漠然と置くことに問題があり、おそらくストップロスがついて清算となるケースが多く、積極的なストップロスの行使ではなく、負けを前提にする手段とも言える。ストップロスを置く際にはある程度自信のある売買でなければ成功はしない。仮に112円の売りに自信があるのであれば、112.20~30にはストップロスを置くことが肝心である。仮にストップロスがついた時には反省とともに学習効果も身につく。単に112.50や113.00置くことは損失を制限させてはくれるが、次のステップを取り入れることは難しくなる。一番困るのがストップロスばかりにこだわるため、常に不安心理ばかりが付きまとい、冷静に判断ができなくなり、最終的に神頼み的な発想になることだろう。その際には小休止が必要である。金融機関のディーラーにも言えることだが、職業柄、毎日売買を繰り返していることがパフォーマンスであり、本来のディーラー象ではない。年間を通しても勝負時は意外と少なく、売買の回数も少なくなるが量は多くなるものである。
★一連の経済指標を見る限りは米?優勢の相場が続くと思われるが、再度米?ロングの膨らみが更に増す恐れもあり、常に急落を想定しながらの米ドル買いが賢明である。また米ドルの上昇も緩やかになるレベルだけにポジションを膨らませることなく、適宜にストップロスを配慮しながら売買を繰り返すことが望まれる。ドル円の下値も堅調であり、111円台の前半の買いと112円台半ばの売りを推奨する。ユーロドルは完全に往って来いと言う展開であり、マーケットに対する喪失感もあり、かなり流動的な動きも予想され、レンジを拡大して臨むことが賢明であろう。12000~1.2200で様子を見ることを勧める。

プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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