日米首脳会談は想定範囲の結果!?
予想レンジ
ドル円 108.30〜109.50
ユーロ円 129.80~131.00
ユーロドル 1.1930〜1.2030
豪ドル円 83.50〜84.70
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先週発表された米消費者物価指数(CPI)や米小売売上高などの指標が強い内容であり、市場のインフレや米景況感の良さが改めて意識される中、NYダウは前日比164ドル高と史上最高値を更新しているが、反面、米国債利回りの低下を受けて、為替市場は素直にドル買いには反応していない。基本的には週末の日米首脳会談を見極めたいとの思惑が働いた感が強いが、声明文では台湾問題に触れており、今後、米中覇権争いが更に激化する可能性も指摘されている。相対的にはリスク回避の円買いとドル買いが相混じり、安易にポジションを取り切れない状況ではあるが、市場ではバイデン大統領による景気刺激策とワクチン接種の急速な進展状況を好感しており、短期的にドル買い戻しに重点を置いた方がリスクは軽減されるだろう。
一方、ドル円は109円台に届かず、依然として、試行錯誤が続いているが、菅義首相は現地でファイザー社の最高経営責任者と電話会談を行い、9月末までにワクチン接種が完了する旨が伝えられており、株式市場追い風になる可能性があり、下値トライは慎重になっており、引き続きレンジ幅ドル円108.30〜109.50円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が一考であろう。
他方、ユーロドルは買い戻しの動きを続いてはいるが、ユーロ圏での感染拡大が再燃しており、拙速的に心理的節目1.200をトライする難しさがあるが、市場の慣性としては、同レベルでは一旦清算局面入りと見なした方が無難であり、引き続きレンジ幅ユーロドル1.1930〜1.2030を駆使して、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。