米債利回りの上昇余地は限定的!ドルロングは自重局面?
予想レンジ
ドル円 105.00〜106.20
ユーロ円 127.30~128.50
ユーロドル 1.2050〜1.2170
豪ドル円 82.30〜83.50
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米10年債利回りは一時1.36%台と昨年2月以来の水準まで上昇している。市場にはインフレ期待を背景に、一部ではGDP見通しを従来の5%程度から10%前後まで上方修正するとの見解も出始めている。基本的には大規模な支援策への期待もあるが、ワクチン接種の拡大、そして、コロナウィルスの感染拡大の縮小期待も重なり、米国の経済成長に対する期待がやや高まりを見せている。ただ、実体経済に結び付いていないことも現実であり、総じて、米景気の回復期待が先行している嫌いは否めない。その中、米国株式市場ではNYダウが小幅ながらも上昇してはいるが、更なる買い材料がほぼ織り込み済みであり、短期筋とても、株価のもう一段の上昇には懐疑的になっている。当面、ドルロングを手仕舞う動きにも配慮した戦略性が求められる。
一方、ドル円は米債券利回りの上昇を受けて、ドル円105円台半ば前後まで買い戻されてはいるが、更なる金利上昇が見込みづらいだけに、安易なドル買いは自重局面に差し掛かっている。引き続きレンジ幅ドル円105.00〜106.20円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。
他方、ユーロドルはポンドドルが2018年4月以来の1.40台を回復しており、再びユーロドルは連れ高現象の様相を呈している。ただ、ポンドも高値警戒感が発生しており、ユーロドルを拙速的に買い上がる雰囲気には至っていない。引き続きレンジ幅ユーロドル1.2050〜1.2170を重視し、同レベル前後からナンピン売買が一考であろう。