ワクチン開発期待増幅中!ドル買い戻し優勢?
予想レンジ
ドル円 103.80〜105.00
ユーロ円 123.20〜124.50
ユーロドル 1.1780〜1.1900
豪ドル円 75.50〜76.70
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市場では世界的規模で新型コロナウィルスの感染拡大が深刻化しており、総じて、リスク回避志向の動きは強まっているが、相次ぐワクチン開発の登場により、市場にはやや安堵感も広がりつつある。ただ、未だに政治やビジネス絡みの段階にあり、実用化に向けては相当の時間を要するとの見方が支配的であり、依然として、波乱含みの展開と見なした方が無難であろう。その中、遅れをとっていたファイザーがFDAに緊急使用許可(EUA)を申請、そして、近々では英製薬大手アストラゼネカがワクチンの臨床試験を発表し、深刻な副作用を起こさず感染を予防できる有効率が約90%と表明している。いずれにしても、今後ワクチンが実用化されたとしても、広範囲に普及するかは懐疑的である。そして、米国株市場ではバイデン次期米大統領が財務長官に連邦準備制度理事会(FRB)前議長イエレン氏を指名する計画だと報じられた事が好感されており、株高気配を踏まえて、ドルを買い戻す動きが優勢になっている。
一方、ドル円はリスク回避や米債券利回りの低下も手伝い上値の重い展開を強いられているが、米低金利の長期化は織り込み済みであり、拙速的に下値を模索する難しさがある。引き続きレンジ幅ドル円103.80〜105.00円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が一考であろう。
他方ユーロドルは英国とEUの貿易交渉は合意に向けて楽観的と伝わっており、底堅い展開が予想されるが、依然として、米ドル主導の展開であり、引き続きレンジ幅ユーロドル1.1780〜1.1900を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。