米雇用統計回復基調も程遠い状態!?
予想レンジ
ドル円 105.50〜106.80
ユーロ円 125.20〜126.50
ユーロドル 1.1770〜1.1900
豪ドル円 76.70〜78.00
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先週末に8月米雇用統計が発表され、非農業部門雇用者数(NFP)は137万人増と予想を上回ったものの、失業率は8.4%まで急低下するなど、米労働市場の回復基調を裏付ける内容ではある。ただ、コロナショック以前の数値には程遠い状況にあり、未だに楽観視できない情勢に変わりがない。その中、パウエルFRB議長は経済活性化には低金利が何年も必要となるだろうとも指摘している様に、株式市場も段階的に調整色が強まる可能性が高く、相対的に高値掴みには要注意であろう。
一方、ドル円は米国株式市場が終始軟調に推移する中、今まで株価のけん引役であったIT・ハイテク株を中心に調整色を強めているが、想定範囲の下落局面である。NYダウ平均は一時500ドル超下落したものの、引けにかけて下げ渋るなどリスク回避の円高は限定的になっている。引き続き、レンジ幅ドル円105.50~106.80円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が一考であろう。
他方、ユーロドルは米雇用統計の改善を受けて、一時ユーロドル1.18割れになるなど、改めて上値の重さが意識されている。ただ、同レベルでは利益確定買いや割安感の買戻しも随所に散見されており、下値トライは慎重になっている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.1770~1.1900を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。