米中対立激化とコロナショックで予測不能の相場展開!?
予想レンジ
ドル円 105.50〜106.80
ユーロ円 123.80〜125.30
ユーロドル 1.1700〜1.1830
豪ドル円 75.00〜76.50
*****************************
世界の新型コロナウィルス感染者数が2,000万人に迫る中、米国では5百万人超と収束の兆しは一向に見えないが、先週末発表された7月米雇用統計では、非農業部門雇用者数(NFP)は176人増と予想を上回り、また、失業率も10.2%に低下し、相対的に労働情勢の改善が見られ、ドルを買い戻す動きが優勢になっている。ただ、大幅に悪化した後の反動局面でもあり、米雇用情勢は未だに道半ばの状況には変わりがない。トランプ大統領は国家安全保障上のリスクを理由に中国が関連しているTikTokやWeChatの取引を禁じる大統領令に署名しており、増々米中対立構造への懸念が強まっている。今後も米中の報復合戦が予想されるが、大勢的には中国包囲網が現実味を帯び始めており、中国側の打つ手も限られているとの見方優勢になっている。ただ、今週末にライトハイザーUSTR代表と中国の劉鶴副首相が会談を行う予定であり、市場には内容を見極めたい思惑が先行しており、引き続き相場の動意待ち状況に置かれている。
一方、ドル円は106円前後で試行錯誤が続いているが、依然として、リスク回避のドル買いと円買いが同居しており、相場の動意待ちの状態は否めない。引き続きレンジ幅ドル円105.50〜106.80円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が一考であろう。
他方、ユーロドルは利益確定売りやドル買いに助長され、ユーロドル1.17台半ば割れへと下落基調を強めているが、下限レベルで推移しており、反動買いも視野に入るだけに、引き続きレンジ幅ユーロドル1.1700~1.1830を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。