期待先行相場も賞味期限切れ近し!?
予想レンジ
ドル円 109.00〜110.30
ユーロ円 123.00〜124.30
ユーロドル 1.1230〜1.1350
豪ドル円 75.70〜77.00
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市場には相変わらず、米中対立懸念や新型コロナウィルスの猛威に振り回されているが、先週末発表された5月米雇用統計では 非農業部門雇用者数は予想されたマイナス圏から250万人増、失業率も13.3%と大幅に低下するなど、もはやコロナショックを克服したかのような内容になっている。そして、米国株式市場ではNYダウは前日比829ドル高と大幅に反発するなど、経済再活動に対する期待値の表れとも言える。いずれにしても、市場は予想外に強い米雇用統計を受けて、ダウ平均は一時1,000ドル超上昇、そして、米10年債利回りも0.886%まで一気に上昇してはいるが、意外にドル買いには波及しておらず、拙速的にドルを買い戻す動きは慎重にならざるを得ない。
一方、ドル円は株高と米金利の上昇を背景に、ドル円110円台は時間の問題と思われたが、ドル円110円目前で失速気味になっており、改めて節目の重さが意識されている。ただ、株式市場には過熱感、そして、債券市場にもリスク回避の動き押し寄せる可能性が高く、ドルのもう一段の上昇局面では一旦清算入りと捉えた方が賢明であり、引き続きレンジ幅ドル円109.00〜110.30円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が一考であろう。
他方、ユーロドルはドル売りが一巡する中、利益確定売りに圧される格好で調整売り主導の展開を強いられている。ただ、米ドル主導の展開には変わりがないだけに、直近のレンジ幅で臨機応変な売買が一考であり、引き続きレンジ幅ユーロドル1.1230〜1.1350を重視し同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。