米国のマイナス金利導入には賛否両論!
予想レンジ
ドル円 106.50〜107.80
ユーロ円 115.30〜116.50
ユーロドル 1.0750〜1.0880
豪ドル円 68.00〜69.50
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新型コロナウィルスの感染拡大によって、各国は経済の再活動に向けて、追加緩和策を強化せざるを得ない状況に置かれている。その中、FRBがマイナス金利に踏み込む可能性は低いとみられてはいるが、米国での感染者数や死亡率の高さ、そして、雇用情勢の急激な悪化、銀行の収益悪化、そして、国債利回りの急低下なども加わり、トランプ大統領が主張しているマイナス金利導入の余地も残されていると言わざるを得ない。ただ、米国がゼロ金利政策に同調すれば、金融市場の混乱、資本流出も招きかねないだけに、米国は苦渋の選択に迫られているのが現状かもしれない。いずれにしても、日米欧が挙って超低金利策ともなれば、金融市場はもはや末期症状に近く、行き場を失った過剰流動性資金が相場全般の波乱材料になる可能性もあるだろう。また、米中の対立構造が激化すれば、株式市場への逆風になる可能性もあり、新型コロナウィルスの影響は計り知れないものがあるだけに、引き続き相場の動意を待ってから始動が得策であろう。
一方、ドル円はリスクのドル買い及び円買いが相混じり、ドル円107円前後で試行錯誤がつづいているが、総合的にはコロナショックとの比較では円買い優勢ではあるが、トランプ米大統領は中国との関係を絶つ可能性を示唆するなど、対中強硬姿勢を強めており、上値トライには慎重になっている。引き続きレンジ幅ドル円106.50〜107.80円まで拡大し、同レベル前後からナンピン売買が一考であろう。
他方、ユーロドルは1.08前後で一進一退の展開であるが、既に悪材料出尽くし感やリスク回避のドル買いが浸透しており、相対的には更なる下値トライには慎重になっている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0750〜1.0780を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。