コロナショック+米中対立で視界不良の相場展開!?
予想レンジ
ドル円 106.00〜107.30
ユーロ円 115.00〜116.30
ユーロドル 1.0780〜1.0900
豪ドル円 68.80〜70.30
*****************************
先週末発表された4月米雇用統計では非農業部門雇用者数(NFP)は2050万人減、失業率は14.7%と戦後最悪の数字となり、新型コロナウィルスの脅威が改めて意識されている。ただ、市場の反応としては織り込み済み要素が多分に含まれており、市場が予想したほどの展開には至っていない。むしろ、経済再活動期待を背景にドルを買い戻す動きが優勢になっている。その中、トランプ氏は新型コロナウィルス感染拡大を巡り、中国を罰する方法を模索しており、対中関税問題が再燃しかねないとの情報も錯綜している。市場はコロナショックと米中対立構造が重なり、安易にポジションを取り切れない相場環境にあるだけに、引き続き相場が大きく動意づいてからの逆張り対策が一考であろう。
一方、ドル円はリスク回避の円買いとドル買いがあり、ドル円106円台半ば前後で一進一退の展開を余儀なくされている。ただ、実需や利益確定買いがドル円106円割れでは随所に散見されており、下値トライには抵抗感がある。引き続きレンジ幅ドル円106.00〜107.30円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。
他方、ユーロドルは米日欧の中央銀行による大量資金供給で市場は落ち着きを取り戻しつつあるが、ユーロ圏における温度差もあり、依然として、ユーロを買い戻す雰囲気は削がれている。ただ、既にドル買い及び円買いが進行しており、消去法的に買われる側面がある。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0780〜1.0900を重視し、同レベル前後からナンピン売買が一考であろう。