違和感が残る株価上昇期待!一旦清算レベル?
予想レンジ
ドル円 107.00〜108.50
ユーロ円 116.30〜117.80
ユーロドル 1.0800〜1.0950
豪ドル円 67.50〜69.00
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トランプ大統領が先週末に経済再開の指針に言及する中、ウイルス治療薬の進展状況が良かったことを受けて、米国株式市場では前日比704ドル高と急反発、相対的にドルを買い戻す動きが優勢になっている。その中、メスター・クリーブランド連銀総裁が指標は予想以上に不快で厳しい内容であり、職場復帰は慎重に行わなければならないと言及、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁がV字回復は見込まず、時間がかかるとした上、今年通年のGDP見通しはマイナス5%と悲観的な見解を述べており、トランプ大統領が描いている構図は時期尚早との見方も少なく無い。また、NY原油は約18年ぶりの安値圏まで下落しており、リスク回避の動きには歯止めが掛かっておらず、現段階での過剰期待は禁物と言わざるを得ない。
一方、ドル円は狭いレンジ幅で終始しているが、トランプ大統領の再開プロセスの実効性を見極めない限り、安易にどちらにも仕掛けづらい相場環境にある。そして、NYダウの流れを引き継ぎ日経ダウの上昇期待もあり拙速的な下値トライは自重局面にある。ただ、株価との相関性が崩れている以上、引き続き直近のレンジ幅ドル円107.00〜108.50円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。
他方、ユーロドルは買い戻しが優勢となり、1.09前後まで上昇しているが、債券購入を含め大規模な支援措置を打ち出しているが、相対的な手詰まり感は否めず、引き続き戻り売り優先すると共に、レンジ幅ユーロドル1.0800〜1.0950を重視し、同レベル前後からナンピン売買が一考であろう。