リーマンショック以上のコロナショック!世界経済に暗雲?
予想レンジ
ドル円 103.50〜105.30
ユーロ円 117.50〜119.00
ユーロドル 1.1250〜1.1400
豪ドル円 68.00〜69.70
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先週末に発表された米雇用統計は力強い内容ではあるが、市場の関心は新型ウィルスの感染拡大懸念に固執しており、市場はリスク回避主導の展開を余儀なくされている。米議会では78億ドルのウィルス対策を承認、トランプ大統領も即座に署名したものの、現時点では焼け石に水の状態と化している。その中、米国株式市場は終始軟調に推移し前日比256ドル安に留まってはいるが、過剰流動性資金は安全資産である米国債に急速に流れ込んでおり、米10年債利回りは一時0.7%割れまで急低下するなど、相対的にドルの調整売りが急がれている。
一方、ドル円は米国債利回りの急低下が嫌気される中、ストップロスを巻き込みながら瞬間的にドル円105円を割り込むなど危機感を強めている。トランプ大統領としては再選に向けて、株価維持のためには更に米利下げを主張しており、一部では今月18日のFOMCで追加利下げ可能性もあり得るとの声も聞かれている。ただ、マイナス金利への副作用の抵抗もあり、米金利は現状レベルで下げ止まる公算もあり、現状レベルからドルショートに転じる難しさがある。引き続きレンジ幅ドル円103.50〜105.30円まで拡大し、同レベル前後からナンピン売買が一考であろう。
他方、ユーロドルはドル売り助長され底堅い展開ではあるが、新型ウィルス感染が世界工場である中国のサプライチェーンに影響を及ぼしており、日米欧共に追加緩和策への期待が強まっている。ただ、ECBによるマイナス金利の深堀が経済の活性化に繋がるかは疑問視されており、引き続き戻り売り優勢と見なし、レンジ幅ユーロドル1.1250〜1.1400を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。