米中覇権争い・米イラン報復合戦で視界不良のマーケット!?
予想レンジ
ドル円 107.50〜108.80
ユーロ円 120.00〜121.00
ユーロドル 1.1100〜1.1200
豪ドル円 74.50〜75.70
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トランプ米大統領の指示により、イラン革命軍の司令官が空爆で殺害されたことが報じられる中、イラン最高指導者や革命防衛隊は米国に報復すると表明しており、年明けの市場は俄かに緊張感が高まっている。その中、株式市場も全般的に調整売りが優先され、また、原油相場も上昇度を強めている。そして、為替市場ではドル売りと安全資産の円買いに集中しやすい相場環境を作り出している。また、米債券利回りも1.18%割れになるなど、ポジションの手仕舞が急がれるなど、先行き不透明感が増幅中している。当面、米中の貿易問題から離れて、米イランの報復合戦の動向に配慮し、ポジション調整主導の展開にならざるを得ない。ファンダメンタル分析上から判断すれば、一過性のドル売り及び円買いに留まる公算も高いだろうが、基本的には相場が大きく動意づいてからの始動を心掛けるのが得策であろう。
一方、ドル円はリスク回避の動きが優先される中、12月ISM製造業景気指数が予想外の弱さだったことがドル売り志向を強めている。ドル円は一時108円台割れとなるなど戻りの鈍さが目立っており、もう一段の円高局面を想定せざるを得ない。ただ、同レベルでは実需及び利益確定買いが随所に散見されており、拙速的に下値トライの雰囲気はない。引き続きレンジ幅ドル円107.50〜108.80円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が一考であろう。
他方、ユーロドルは中東情勢の悪化懸念もあり、引き続き戻り売りが優先されている。いずれにしても、米ドル主導の展開は否めない状況には変わりがないだけに、引き続き直近のレンジ幅ユーロドル1.1100〜1.1200を重視し、同レベルからナンピン売買が賢明であろう。