米利下げ観測再燃!米10年債利回り1.5%台ではドルロングが無難?
予想レンジ
ドル円 106.50〜107.50
ユーロ円 116.80〜117.80
ユーロドル 1.0900〜1.1000
豪ドル円 71.80〜72.80
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先週末発表された米雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)が13.6万人増と予想は下回ったものの、失業率は3.5%と約50年ぶりの水準まで低下しており、堅調な雇用情勢を背景にドルを買い戻す動きがやや優勢になっている。ただ、平均時給は前年比2.9%に低下しており、そして、先に発表されたISM製造業及び非製造業の悪化傾向が嫌気される中、米利下げ観測が再燃するなど、今回の雇用統計の数値だけではでは安易に仕掛けづらい状況にある。その中、パウエルFRB議長は講演において、米経済はリスク抱えてはいるが、総じて良好な状態と述べており、NYダウ平均株価は前日比372ドル高と反発に転じるなど、依然として、米利下げの有無如何で相場がどちらにも振れやすい状態にある。いずれにしても、米債券利回りが軒並み低下している以上、ドルの更なる上昇局面では戻り売りに圧される公算が高いと見なした方が無難であろう。
一方、ドル円は米債券利回りの低下を背景に徐々に上値の重さが意識されているが、依然として、利益確定買いや実需買いがドル円106円台半ば前後で散見されており、相対的には次なる材料待ちの段階にある。ただ、米10年債利回りが1.5%台を維持している限り、下値は限定的と見なした方が無難であり、引き続きレンジ幅ドル円106.50〜107.50円を重視し、同レベルからのナンピン売買が一考であろう。
他方、ユーロドルは方向感に乏しい中、ユーロドル1.10台には届かず、改めて上値の重さが意識されている。依然として、ドイツ経済に対する懸念が払しょくできておらず、戻り売り優先の展開には変わりがなく、引き続きレンジ幅ユーロドル1.0900〜1.1000を重視し、同レベルからのナンピン売買で対応することが賢明であろう。