不確実性が蔓延!相場の動意待ち?
予想レンジ
ドル円 106.50〜107.50
ユーロ円 117.50〜118.50
ユーロドル 1.0980〜1.1080
豪ドル円 72.70~73.70
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8月の米雇用統計での失業率は過去最低水準を維持する中、非農業部門雇用者数(NFP)が13万人増と予想(16万人増)をやや下回り、ややドルの調整売りが優勢になっている。その中、パウエルFRB議長は講演で米経済は非常に良好であり、本日の雇用統計は底堅い労働市場に沿った内容であり、FRBは景気後退を予想してない。ただ、貿易問題の不確実性が企業の投資意欲を鈍らせており、マクロ経済の状況は低インフレ、低成長、低金利が顕在化しており、全般的に中央銀行には刺激策の余裕がないとも述べている。次回FOMCでは利下げ観測が先行してはいるが、今回の米雇用情勢やパウエルFRB議長の講演から判断すれば、0.25%程度の利下げに留まる公算が高く、拙速的な下値トライは慎重になっている。
一方、ドル円は世界情勢に不確実性が漂う中、米中貿易協議の進捗状況を睨みながらポジション調整主導の展開を余儀なくされている。相対的にはリスク回避の円買いと日米金利差によるドル買いに挟まれ安易に仕掛けづらい相場環境にある。引き続きレンジ幅ドル円106.50~107.50円を重視し、同レベル前後からのナンピン売買が賢明であろう。
他方、ユーロドルは1.10台前半で方向感のない展開ではあるが、次回ECB理事会では追加緩和策で概ね一致しており、上値トライは限定的であるが、英国の合意無き離脱を阻止法案が可決したことで市場に安心感が広がり、ポンドの買戻しを踏まえたユーロドル買いも随所に散見されるなど、下値トライも慎重になっている。引き続きレンジ幅をユーロドル1.0980~1.1080まで拡大し、同レベル前後からナンピン売買が一考であろう。