米中貿易摩擦エスカレート!一喜一憂せずに待機策?
予想レンジ
ドル円 104.50〜106.00
ユーロ円 116.30〜117.80
ユーロドル 1.1080〜1.1200
豪ドル円 70.00〜71.50
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パウエルFRB議長の講演では経済は望ましい状況だが、貿易問題の不透明感が世界経済の減速を誘発していると述べたほか、景気拡大維持には適切に行動する旨を指摘している。その後、中国が米国製品に対して、750ドル相当に報復関税を発表、5078品目の米国製品が対象となり、対抗措置は9月1日と12月15日に実施、関税率を5%から10%に引き上げるなど米中貿易摩擦が更にエスカレートしている。市場は不確実性が更に増す中、ポジションの縮小に迫られており、NYダウ平均株価は前日比623ドル安と大幅に下落、米債券利回りも再び1.5%割れ目前まで低下するなど、相対的にドルロングを一旦手仕舞う動きと共に、安全資産の円買いが加速している。
一方、ドル円は米中貿易摩擦再燃を踏まえて、安全資産の円買い志向が押し寄せており、早朝からストップロスを巻き込みながらドル円105円割れへと警戒感を強めている。ただ、日米閣僚通商協議を無難に消化し、短期筋としても、ドル円105円割れからの下値トライにはやや懐疑的になっている。当面、レンジ幅をドル円104.50~106.00円まで拡大し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが賢明であろう。
他方、ユーロドルは米ドル売りに助長されユーロドル1.11台半ば前後まで買い戻されている。ただ、依然として、英EU離脱、ドイツ経済の低迷、そして、イタリアの政局不安など様々な悪材料を抱えており、更に買い上がる雰囲気は希薄になっている。引きつづきレンジ幅ユーロドル1.1080~1.1200を重視し、同レベル前後からナンピン売買が一考であろう。