米長短金利逆転現象で不安感! 一過性?
予想レンジ
ドル円 105.80〜107.00
ユーロ円 117.30〜118.50
ユーロドル 1.1030〜1.1150
豪ドル円 71.50〜72.70
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米長短金利の逆転現象により、米景気後退観測が急浮上する中、NYダウ平均株価が一時今年最大の下げ幅800ドル安を記録するなど、市場参加者は右往左往しているが現状である。市場は9月の米利下げを完全に織り込んでおり、米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%の利下げは確実視されてはいるが、米債券利回りの急低下により、0.5%の利下げを見込む声も少なく無く、ドルロングを一旦手仕舞う動きが優先されやすい相場環境にある。ただ、他の主要国も景気減速を背景に追加緩和策や利下げ志向を強めており、米金利の優位性は維持されているだけに、当面、ドルの上昇局面ではドルショートに転じることが賢明であろう。
一方、ドル円は辛うじて節目の105円割れは回避されてはいるが、米中貿易摩擦の激化や米債利回りの低下、そして、トランプ大統領のドル高けん制などが重なり、安全資産の円買い志向は根強く、改めて上値の重さが意識されている。相対的に相場全般が過剰反応している嫌いがあるが、当面、レンジ幅をドル円105.50〜107.00円まで拡大し、相場の動意を待ってからの始動が一考であろう。
他方、ユーロドルはドル売りに助長され底堅さを維持していたが、レーン・フィンランド中銀総裁がECBの追加緩和は予想以上の規模になるのではとの期待が強まっており、戻り売りが優勢と見なした方が無難であろう。ただ、既に下限レベルで推移している関係上、拙速的に下値を模索する状況とは言えず、引き続きレンジ幅1.1030〜1.1150を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。