一喜一憂することなく、静観姿勢維持!?
予想レンジ
ドル円 106.00〜107.00
ユーロ円 117.80〜118.80
ユーロドル 1.1050〜1.1150
豪ドル円 72.00〜73.00
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先週はトランプ大統領が対中国に追加関税を発表し、市場は再び米中対立構造の激化懸念を背景に、不透明さがより強めている。相対的には、リスク回避の動きが一段と強まる中、米債券利回りも軒並み低下するなど、ポジションの縮小に追いやられている。その中、米雇用統計が発表されたが、内容的には非農業部門雇用者数(NFP)は事前予想と一致しており、市場の反応は限定的になっている。トランプ大統領はEUが米国産牛肉の輸入増で合意したとし、また、中国への関税を更に高い水準に引き上げることができると言及するなど、相変わらず強気発言を続けており、依然として、波乱含みの展開を強いられていると見なした方が無難であろう。
一方、ドル円は106円台半ば近辺まで下落基調を強めている。ポンドを筆頭にクロス円全般が円高局面にあることも手伝い、戻りの鈍さが指摘されている。時期尚早ではあるが、必然的に次なる節目ドル円105円を意識せざるを得ない状況に置かれている。ただ、既にポンド円は7%、そして、他の主要通貨も3〜4%前後円高が進行しており、更なる円高局面では一旦清算入りと見なした方が賢明であり、引き続き直近のレンジ幅ドル円106.00~107.00円を重視し、同レベルからナンピン売買が一考であろう。
他方、ユーロドルはドル売りに助長され、1.11台を回復しているが、依然として、ECBの追加緩和期待がある以上、ユーロの上値の戻りは鈍いと言わざるを得ない。ただ、一部報道でECBは中銀預金金利の階層的な利下げは準備しているが、量的緩和(QE)に関しては時期尚早と伝わっており、下値も限定的と言わざるを得ない。引き続きレンジ幅ユーロドル1.1050~1.1150を重視し、同レベルからナンピン売買が賢明であろう。