FOMCに過剰期待禁物⁉
予想レンジ
ドル円 107.30〜108.30
ユーロ円 120.30〜121.30
ユーロドル 1.1180〜1.1280
豪ドル円 75.30〜76.30
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市場の関心は今月末のFOMCの動向に委ねられているが、FRB関係筋からは0.25%の利下げの可能性を示唆する中、7月以降も追加利下げを示唆する可能性も指摘しているが、現状の米経済では0.25%の利下げで十分とも述べている。そして、ブラード・セントルイス連銀総裁も7月FOMCでは0.25%の利下げが好ましいが、それ以降は不確実性が増しており、保険的な利下げに留まる可能性も指摘されるなど、最終的には一回目の利下げを実施した上で柔軟性を帯びた政策方針と解釈できる。たた、米株式市場が最高値圏で推移している以上、次回以降の利下げは景気刺激策と言うよりもトランプ政権下での株価対策の感が強く、7月以降の利下げに関しては紆余曲折の段階と見なした方が賢明であろう。
一方、ドル円は米債券利回りの低下が嫌気される中、ドル円108円台が重石になってはいるが、依然として、10年債利回りが2%台を堅持しており、拙速的な下値トライは自重局面にある。引き続き直近のレンジ幅ドル円107.30〜108.30円を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが一考であろう。
他方、ユーロドルはユーロ圏を巡る不協和音を払拭できておらず、再び戻り売りに圧されながら節目のユーロドル1.1200割れへの危機感を強めている。次回のECB理事会では金利自体は据え置きが有力視されているが、追加緩和策の可能性を繰り出すとも見方もあり、1.12割れが実現すれば、必然的に年初来安値のユーロドル1.11前後まで意識せざるを得ない。引き続きレンジ幅ユーロドル1.1180〜1.1280を重視し、同レベルから少なめのナンピン売買が無難であろう。