円買い、米ドル買いの余地あり!
クリスマスを迎える週でもあり、総じて、超閑散模様の相場と見られがちであるが、過去の統計からも想定以上に相場が荒れる週と言える。昨年度は円キャリートレードが年末にかけて解消され、円高に転じた経緯からすれば、過度な円安期待は封印したいところである。ポジション調整の最終段階でもあり、市場参加者の少なさから、先週に見られたような波乱含みの展開も予想されるが、米ドルショートが膨らんでいる関係上、米ドルの買い戻しが優先される状況を考慮したい。 いずれにしても、米経済指標のみならず、ちょっとした要因でも反応しやすい相場でもあることから、素早い対応が要求されるため、総じて自重気味のトレードが賢明であろう。
▲米ドルの総体的な上値の重さは否定できないが、欧州通貨全般の下げ基調も計り難い状況でもあるが、ユーロドル1.300の底堅さを感じる相場でもある。
先週末には対米証券投資が米貿易赤字を上回り、米ドルの買い調整も見られたが、依然として、米ドル離れが生じている背景を意識しながら、適宜に利益確定および損失確定を急ぐことが賢明である。
金利動向が一段落した段階とは言いながらも、今週も再び米経済指標に振り回されることは必至であり、特に今週は今後の米金利を窺う意味でも、重要指標と位置付けられる指標が目白押しでもあり、米11月住宅着工、米11月PPI、米Q3GDP、そして、米11月耐久財受注に注目は集まることは必死であるが、好悪材料が混在している指標と判断して間違いなく、様子見優先の相場に徹し、大きな動きが生じてからの市場参加に徹することを勧める。
本邦の日銀金融政策決定会合も週初に控えており、日銀の姿勢としては、利上げが先延ばしされた報道から、弱冠トーンダウンした印象はあるが、来年早々の利上げ準備を考慮すると、タカ派的な声明文を続行したいところである。
▲過小評価された円の変貌も考慮したい局面ではあるが、総じて、限られた金融引締めである関係上、円高局面も長続きしないのが現状のマーケットでもある。一方では、ドル円の限られたレンジ相場が続くだけに、逆に欧州通貨の乱高下が頻繁に起こる背景が予想される。年度末に向けて、難易度の高い相場が続くが、フットワークを利かせた少な目のポジションで対応するしか良策はなく、レンジ幅を拡大して臨む事を勧める。
*********今週のペットでも判る簡単チャート****
作成年月日 2006年12月17(日) 週末の終値ベース 事前予想実施中先週も米ドルの売られ過ぎを指摘したが、徐々に回復基調が見られる相場である。しかし、総体的には不充分な米ドルの買いの状況である。円安基調は拭えないが、キャリートレードによっても過剰反応を見せている円安でもあり、要警戒レベルであることには変わりがなく、円高リスクへの高まりを配慮すべきであるが、全般的な米ドルの弱さが強調されている市場でもある。
●新外為の森 HP内US$チャート(ユーロドル/ドル円)米ドルの強弱を参照
▼ドル円 (ユーロドル⇔ユーロ円)平均乖離幅0.1000 現状乖離幅0.1065→0.1175)
先週116.35円の弱めの売りシグナルから、今週は通常の売りスタンスまでドル円が上昇している。ドル円118.15円の売りシグナルが点灯中。今週の乖離幅の試算=ユーロドル1.3081=ユーロ円154.55(0.7645−0.6470=0.1175)過去の週間ごとの乖離幅と売買シグナルは以下の通り。
0.1234(116.60売り)→0.0870(113.80買い)→0.1133(116.50売り)→0.0958(114.00買い) →0.1095(116.15売り)→0.0982(114.45買い)→0.1153(117.25売り)→0.1177(117.60売り)→0.1111(116.55買い) →0.1143(118.1売り)→0.1268(119円売り)→0.1314(119.65売り)→0.1250(118.72売り)→0.1175(117.60売り)→0.994(115.85円買い様子見へ)→0.1003(115.45様子見)→0.1065(116.35売り弱め)
▼ユーロドル(ドル円−ユーロ円)平均乖離幅28円 現状乖離幅37.25→36.40円)
先々週1.3335の強い売りシグナルから、先週も1.3202の売り続行であったが、今週も依然として、売りシグナルが1.3081で点灯している。週間ごとの経緯は下記の通り。
1.1940売り→1.1878買い→1.2045売り→1.1911買い→1.2190売り→1.2030買い→1.2269売り→1.2096買い→1.2627売り→1.2729売り→1.2510買い→1.2810売り→1.2875売り→1.2600売り(一部買戻し)→1.2511買いclose→1.2717売り弱め→1.2840売り→1.2833売り継続→1.3095売り→1.3335売り
▲豪ドル(ドル円−豪ドル円 平均乖離幅28円 現状乖離幅(24.90→25.85円)
先々週0.7887、先週は0.7860の売りシグナルに続き、今週も0.7812で売りシグナルが点灯中。過去の週間ごとの売買シグナルは以下の通り。
0.7318買い→0.7432買い継続→0.7517売り→0.7536様子見→0.7676売り→0.7595売り
継続→0.7537買い→0.7460買い→0.7420買い→0.7509売りclose様子見→0.7695売り→0.7786売り→0.7887売り→0.7860売り
▲NZドル(ドル円−NZ円 平均乖離幅40円 現状乖離幅35.45→36.70円)
先週の強めの売りシグナル0.6867から、今週も引き続き強めの売りシグナル0.6894が点灯している。過去の週間ごとの売買シグナルは以下の通り。
0.6082買い→0.6334買い→0.6422売りclose→0.6179買い→0.6082買い→0.6114買い→0.6251買い→0.6395買い→0.6550売りclose→0.6375買い→0.6615売りclose→0.6530買い→0.6680売りclose→0.6628売り→0.6716売り→0.6877売り→0.6867売り
▲カナダドル(ドル円−カナダ円 平均乖離幅14円 現状乖離幅15.10→16.10円)
先週の強めの売りシグナル1.1491に続いて、今週はかなり強めの売りシグナル1.1578が点灯している。週間ごとの売買シグナルは下記の通り。
1.1099買い→1.1229買い→1.1282買い→1.1376売りclosed→1.1318様子見→1.1088買い→1.1207買い→1.1298売りclose→1.1195買い→1.1258売りclose→1.1379売り→1.1262買い→1.1195買い←1.1297売りclose→1.1318様子見→1.1466売り→1.1431売り継続→1.1491売り継続中
▲ポンド(ドル円x2−£円 平均乖基準離幅20円 現状乖離幅5.20→5.65円)
ドル円118.15x2=236.30−ポンド円230.65=5.65円 先々週の強い売りシグナル1.9809から、先週の売り1.9553まで激しい動きであるが、今週もほぼ同じレベル1.9522で売りシグナルが点灯中。過去の乖離幅の経緯は以下の通り。
乖離幅が10円を割れたことから、ポンドの買われ過ぎが生じている。最近の乖離幅の経緯は16→13→17→21→17→10→13→15→17→14→17→15→13←11.70→10.70→12.30→7.70→2.20→5.20円 乖離幅の売買目安=乖離幅30円→1.74、25円→1.780、20円→1.8250、15円→1.8600、10円→1.9000レベルと幅広いが、5円を割れではポンド高の要警戒レベル。
▲スイスフラン(ドル円−スイス円 平均乖離幅23円 現状乖離幅19.75→21.40円)
先々週の強い買いシグナル2.0割れ1.1933であったことから、先週は1.2045まで上昇したが、同レベルでも強い買いシグナルが見られたが、今週は更に上昇し、チャート上では幾分落ち着きを見せているが、依然として1.2212では買いシグナルが点灯中。過去の週間ごとの売買シグナルは以下の通り。
1.1981買い→1.2165買い→1.2088買い→1.2306買い→1.2432売り→1.2333買い→1.2475買い継続→1.2552売りclose→1.2366買い→1.2509買い→1.2606売りClose→1.2728売り→1.2594買いclose→1.2491買い→1.2533売り様子見→2418買い→1.2093買い→1.1933買い→1.2045買い
★ 豪ドル円/NZドル円裁定取引(平均基準乖離幅12.00円現状乖離幅11.55→10.85円)
今週も先週とは大差がなく、様子見レベルが継続している。当面の目標は10円割れと15円前後に焦点を絞りたい。過去の週間ごとの経緯は次の通り。
9.30→10.80→11.80→13.95→13.05→14.60→16.00→15.45→13.00→14.40→15.35→16.00→15.40→14.90→17.15→15.40→13.90→10.55→9.90→11.20→10.75→12.40→11.75→11.90→12.25→12.40→11.65→11.55円。
▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円(258円以下は円高&268円以上は円安の目安)
過去の経緯2月平均258.80 3月平均257.83 4月平均260.42 5月平均255.44 6月平均259.28 7月平均262.43円 8月263.61円 9月266.51円 10月268.38円 11月268.68円の円安レベルであったが、先週はドル円116.45+ユーロ円153.60=270.05と270円台を突破し、円安傾向が鮮明であったが、今週は更に円安が進行し、ドル円118.15+ユーロ円154.55=272.70と円安警戒ゾーンに完全に突入。円買い局面へ
● 欧州通貨ペア(3通貨がバランスし、様子見へ)
▲ユーロポンド『平均乖離70円 現状乖離幅73.90→76.10円』
売りシグナルとしては弱めの段階。先週は弱めの売りシグナル0.6752が点灯中していたが、今週0.6701で様子見状態。過去の売買シグナルは以下の通り。
0.6974売り→0.6748買い→0.6731様子見→0.6818売り→0.6737買い→0.6795売り→0.6735買い→0.6730様子見→0.6689様子見→0.6690様子見→0.6775売り→0.6732売り→0.6752売り弱め
▲ユーロスイス『平均乖離50円 現状乖離幅57.00→58.00円』
先週は1.5901で様子見が続いていたが、今週は上昇を見せたが、1.5974で様子見継続。売買シグナルは以下の通り。
1.5717売り→1.5811売り→1.5607買い→1.5726売り→1.5815売り→1.5905売り→1.5945売り→1.5835買いclose→1.5912様子見→1.5901様子見
▲ポンドスイス『平均乖離30円 現状乖離34.30→37.15円』
レートは先週の2.3551から上昇しているが、チャート上では今週も2.3840で様子見が続いている。過去の週間ごとの推移は以下の通り。
2.2986売り→2.2763買い→2.2641買い→2.2846売り→2.2670買い→2.2795売り→2.2694買い→2.2865売り→2.2651買い→2,2779売り→2.2621買い→2.2683売り→2.2975様子見→2.3340売り→2.3495売り→2.3200買い→2.3388売り様子見→2.3615売り→2.3713売り→2.3824売り→2.3710売り継続→2.3571売り継続→2.3372買いclose→2.3638様子見→2.3551様子見
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各通貨別チャートは新外為の森ホームページよりご覧になれますので、ご参照ください。
新外為の森 http://kentish.fc2web.com
★ 本ペットチャートでは3段階分散投資をお勧めしています、常に少なめからの始動をお願いいたします。最終的な投資・運用の判断はご自身の責任で行って下さい。
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