米雇用統計改善!一過性のドル買い戻し?
予想レンジ
ドル円 108.00〜109.00
ユーロ円 121.30〜122.30
ユーロドル 1.1180〜1.1280
豪ドル円 75.30〜76.30
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注目された6月の米雇用統計で失業率は3.7%と若干悪化したものの、非農業部門雇用者数(NFP)が、事前予想(16万人)を大きく上回り、前月比22.4万人となったことを好感し、米債券利回りも軒並み持ち直しており、総じて、米ドルを買い戻す動きが強まっている。その中、雇用統計の数値次第では7月のFOMCで0.5%の引き下げの可能性もあっただけに、7月の利下げ幅は大方の予想通りに0.25%程度にとどまるであろうが、米株市場が史上最高値圏で推移している限り、相対的には年内の利下げを急ぐ必要性がないのが現状である。いずれにしても、米利下げ観測が一旦後退したことを受けて、相対的にはドルを買い戻す動きは自然体ではあるが、更なる上昇局面ではドル高けん制の動きに阻まれる可能性もあり、過度なドル高期待は自重局面にあるだろう。
一方、ドル円は米雇用統計発表後に、米10年債利回りが2%台を回復したことが好感され、ドル円107円台後半から108円台半ば前後まで上昇するなど底堅い展開を見せている。現状では株式には反応薄であるが、依然として、米債券利回りに左右される展開は否めず、引き続きレンジ幅ドル円108.00〜109.00円を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。
他方、ユーロドルは5月の独鉱工業受注指数は前月比2.2%低下と市場予想を大幅に下回る中、ドルの買戻しも手伝い終始軟調に推移している。ただ、ユーロドル1.12割れでは利益確定買いと割安感の買い戻しも散見されており、レンジ幅ユーロドル1.1180〜1.1280を重視し、ドル円と同様に、同レベル前後からナンピン売買が得策であろう。